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スイートレイン



朝からの雨
橋のたもとに出ていた看板
FRESH ROSESの赤い文字が
全部流れて
まるで泣いてるみたいに見えたの
あなたが見たらきっと笑うわ

プロムのために買ったドレスは
色は真紅で
バラの花が胸のところについていた
あなたが似合うって言ってくれたから
だから私はあれを買ったの

あなたはピンクのサテンで
背中が大きく開いたドレス
あなたにぴったりだった

本当よ
世界中であのドレスがあんなに似合うのは
あなただけだった

あなたはプロムクィーンで
ザックがプロムキング
パーティが始まる前から
誰でもわかっていることだった

2人はとってもお似合いだもの
外見だけじゃないわ
心もぴったり寄り添っていた
誰もがうらやむカップルだった

やがて闇がおりてきて
せっかく灯したキャンドルも
すぐに消えて芯が湿ってしまうの
ねえ
思い出まで全部消しちゃうつもり?
私は嫌だよ

どんなに心が痛くても
あなたを好きだったことは
覚えていたいの
あなたを誇りに思ってるの
あなたは世界でたった一人の私の大切な友達

数えきれないくらいのキャンドルの灯が
あなたを誇りに思ってるのが
私だけじゃないってことを
教えてくれる

ベンが私の姿を見つけて
そばにきてやさしく肩を抱いてくれたわ
そう
彼はいつだってやさしい

でも明日にはさよならを言うわ
どうしても言えなかった
本当はザックが好きだなんて

あなたは本当は気づいていたでしょう?
あなたとはよく気が合ったもの
だから好きになる人も一緒だった
それはいけないことじゃないはずよね?

でもあなたを失ってはじめてわかったの
ザックとは私が付き合えばよかったのよ
あの車の助手席には
私が座ればよかったの

あなたを失うのが
どんなに辛いか
私はなんにも知らなかった

ねえ
心が壊れそうだよ
あなたはどこにいるの?
今だけでいいの
そばに来て肩を抱いて

「大丈夫よ。スイーティ。」
っていつもみたいに笑って

スイートスイートレイン
どうか私を許して

本当のことが言えなかった私を
あなたを守れなかった私を

私はあなたになんにもしてあげられなかった

いつだって
求めてばかりで
甘えてばかりで

いつまでも
一緒にいられると思っていたの
愚かな私

スイートスイートレイン

ばらばらになった私の心を
海まで運んでいって
私は波になって
ずっとずっと漂っていたいの

どうかお願い

スイートスイートレイン

 

*プロム= アメリカ高校での卒業パーティ

お読みいただきありがとうございました

 

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