2009年11月の日記
11月30日
蝿の王
「すごい本だ」とどこかで聞いてはいた。少年が主人公なんだけどおよそ子ども向けじゃないとか、そんな噂だったと思う。
ウィリアム・ゴールディングの「蝿の王」を読んだ。
世界大戦中、疎開のためにロンドンを離れ田舎へ向かう途中の少年たちを乗せた飛行機が無人島に不時着する。大人は全員死亡。子どもたちだけが生き残る。ここまで聞くと「十五少年漂流記」とか「ロビンソン・クルーソー」と設定が似ているので中身も同じようなものか? と思うかもしれない。
確かに序盤は似ているかも。少年たちが話し合って役割を決め、のろしをあげ、救助を待ちながら生活するところまでは。割にスローペースで進むこの序盤は読むのもやや退屈でなかなか読み進まないのだが、中盤から一気に緊迫するので逆に読むのがやめられなくなる。
タイトルの「蝿の王」は旧約聖書に出てくる異教の神である。島で野生の豚(イノシシ?)を狩り、その頭と内臓をモニュメントみたいに飾るシーンがあるのだが、そこに真っ黒になるくらい蝿がたかり、ひとりの少年にはまるでそれが人間、あるいは神のように見える、というエピソードから来ている。「蝿の王」は少年にこう語りかける。
「わたしはお前たちの心の奥底に住む者だ。わたしを目覚めさせてはならない」
この声が聞こえた後に惨劇は起こる。序盤のかったるいほどの詳しい描写はここで生きてくる。とにかくものすごくリアル。脳みそが砕け散るシーンとか、ほんとに目の前で起きていることみたいで読みながらも目をつむってしまう。
最後の最後まで手に汗握るサバイバル小説で、ラストに主人公がつぶやく
「ぼくら最初はうまくやっていたんです」
というセリフはなんていうか非常に物悲しくて切ない。最初は確かにあったはずのイノセンスは失われてしまい、それは二度と戻ってくることはない。禁断のりんごを食べてしまったアダムとイブが楽園からは追放されてしまったのとどこか似ている気がするのである。悲鳴にも近い心の嘆きがこのひとことに凝縮されているような気がしてならない。
この小説を読みながら数年前に十歳の少年2人が2歳の幼児を殺害したイギリスでの事件をふと思い出した。年齢にかかわらず、人間の奥底には「蝿の王」が確実に存在しているのかもしれない。もしそうなら一生目覚めさせないようにしなければ。人間性と言うのはもしかしたらそういう制御力のようなものかもしれない。
11月29日
英語落語
ECHO(神戸帰国子女親の会)主催の年に一度の国際交流イベントが酒心館ホールで開かれた。ボジョレヌーボーならぬ新酒の時期で利き酒コーナーもあったがメインは「英語落語」。
わたしも今回初めて知ったこの「英語落語」。れっきとしたプロの落語家がやっている。林家染太という若手落語家だがニューヨーク、カナダ、ロンドンなどでも公演しているそうだ。本格的な落語は昔の江戸弁なので日本人のわたしでも聞きなれない話し言葉があったりする。それに「長屋」でのできごととかやりとりとか、ある程度歴史的文化を知らなければ面白くない、と思うのに、どうやって外国人にも理解できるようにしたんだろうか? と興味シンシンだった。
 
150席はほぼ満員(左)染太さんと話すポール
今回ポールやそのガールフレンド、それから心寧さんも誘って皆で行こうと思っていたのだが、アルバイトがあって来たのは結局ポールだけ。3人来たら慌てちゃうかも、と思って姫も連れて行ったのだが、姫は落語自体が初めてでとっても楽しそうに見ていた。
さて中身は全編英語かといえばそうでもない。でもって、時には日本人にしか分からないようなギャグも言う。たとえば
「ロンドンでテロリストと間違われて別室に連れて行かれ取り調べを受けた。でも市橋さんと違って出された弁当は全部食べた」
なんていうのは日本人にはウケるけど外国人にはわかりにくい。極めつけはこの染太さん、落語家になる前は塾の英語講師をしていたそうでその時の珍回答をスケッチブックに書いて見せてくれたが、空所補充で「○器○成」を「便器完成」と書いちゃった、というのはもうどうやっても説明不可能なのでポールには「ことわざを変な風に書いちゃったんだって」としか言えなかった。
逆にポールが大ウケだったのが、外国人の漢字のセンス。タトゥーに「外人」と彫りこんでいたり、おそろいのユニフォームに「自民党」とか入れていたり、というネタで笑っていたが、これ、日本人もそうだよねえ。日本人の場合は「変な英語」をTシャツとかに堂々とプリントしている。ミススペルも恥ずかしいけど、中には(f○ck)とか目をそむけたくなるような字をプリントしているのもある。そういうのをわけわからず堂々と着ている日本人も外国人から見たら??だろうね。
というわけで落語にかかわらず、小ネタを連ねて一席目は終了。着替えて登場した2席目は本格的な英語落語。長屋の4人がお互いのクセを治そうとしてついやっちゃう、というオチのお話で、なかなか良かったと思う。落語の世界でのセンスと手ぬぐいの使い方の解説も入っていて、落語初心者の姫にもわかりやすかったと思う。最後は南京玉すだれで終了。ただの玉すだれがいろんな形に変わるのはマジックみたいで言葉を超えて通じるものがある。
終わった後は染太さんを囲んでお茶会。他にもカナダとかフィリピンから学生が来ていて、染太さんはずっと人に囲まれていた。相撲とか歌舞伎とか古典芸能を世界に伝えることは大切なことだと思う。でも前出のふたつは「見ればわかる」部分が多いのに対して、「語り」が中心の落語はなかなか伝わりにくいと思う。それを頑張っている染太さんは偉いなあと感心する。是非これからもがんばっていただきたい。
ほぼ一年ぶりに会ったポールは元気そうだった。もう一年大学院で勉強するとか。アルバイトも趣味のラグビーも頑張っているらしい。優しくてまじめなところも相変わらず。今日はちゃんと約束の時間も守ってくれたし(笑)また時々会えたらいいな、と日本のママは思うのだった。
11月28日
ヤンソンさんの誘惑
最近は献立に行き詰ると、料理レシピをネットで探している。なかなか便利。投稿式のものは同じ主婦の立場で作られたものが多く、安い材料で短時間で、というものがほとんど。独創的な食材の組み合わせも多く「ああ、こうやっても確かに美味しいかも」と気づかされることも多い。
さてそうやって検索していたらグラタン料理で「ヤンソンさんの誘惑」というスウェーデン料理を発見。この料理、遠い過去に聞いたことがあった。ジャガイモ、たまねぎ、アンチョビと生クリームで作るシンプルな料理なのだが、なにしろ料理の名前が面白い。この名前は19世紀に実在した菜食主義者のヤンソン氏が、どうしても我慢できなくて食べてしまった、という話から来ているらしい。なんかお坊さんが我慢できなくなって兎を食べて「これは鳥じゃ」と言い張った話とちょっと似ているかも。
自分で作ったことは一度もなかったので今回初めて作ってみた。

ホワイトソースいらずなので確かに簡単。じゃがいもを山のように使い、しかも生で焼く、というのがちょっと時間がかかりそうなのであらかじめちょっとオーブンで焼いてから使用した。味はなかなかだったが、いわゆるグラタンのねっとりさはなくてさらっとした感じ。おいもはほくほくで美味しかった。7個も入れたけどもっと入れてもいいかな。いろいろアレンジして何回か挑戦してみたい料理だ。
11月27日
宝塚ホテル
昨日のことだけど、今回の宝塚は高校時代の友人S子ちゃんと、だった。今回はチケットを手配してくれた彼女自身もびっくりという前から6番目の席。大劇場にはSS席というのがある。これは舞台と生オケを挟んで前にせり出した花道のまんまえの席で、ジェンヌさんからアツイ流し目(笑)をじかに頂くこともあるというまさに特等席で、席数が限られているのはもちろん、お値段もすごい。でも昨日の席はS席でありながらまさにSS席級の席で、花道に入ろうとするジェンヌさんのほぼ真正面。いやーだから酔っちゃったというのもあるかもね(大笑)
さていい舞台の後でS子ちゃんが車で宝塚ホテルに連れて行ってくれた。大劇場にほど近いこのホテル。でも行くのは初めて。ロビーには各組のトップスターの写真や映像などがずらり。そのロビーのショップで足が止まる。
宝塚ドーナツ

そういえば前にどこかで聞いたことがある。「宝塚ホテルのドーナツは美味しい」。S子ちゃんに確かめたら「そうよ、ここのは美味しいの」というので迷わず買い。「ハードドーナツ」という名前だけど、かじるとぽろぽろ生地が落ちるいわゆる昔ながらのドーナツ。「美味しいけど噂になるのは??」と思ってネットで見てたら、
コストパフォーマンスがよい(一個百五円)
ホテルのパンも美味しい
アップルパイが絶品
などなど、情報盛りだくさん。うわーもっといろいろ見ればよかった! と、またまた宝塚観劇の楽しみが増えた感じ。連れてってくれたS子ちゃんに感謝!
11月26日
はまったかも〜
久しぶりの宝塚観劇。今回はトップスターが入れ替わり、お披露目公演だった。ちょっと解説すると宝塚には花・月・雪・星・宙と5つの組があり、それぞれにトップスターが存在する。彼ら、いや彼女たちはいわばその組の顔であり、ほとんど全ての公演で主役を演じる(専科と呼ばれる別枠の組から主役がでることもある)トップスターが退団すると新しいトップスターを選ぶ。変わるたびに退団公演、お披露目公演と銘打った舞台があるわけだ。長い歴史の中にはなんとお披露目と退団が一緒になったスターもいるとか。
さて前置きが長くなったが、今回は宙組のお披露目。トップスターは大空祐飛。この人を舞台で見るのは2度目。一度目は太王四神記でその時は主人公の敵役を演じていたが、顔が小さく脚の長い恵まれた容姿に加えて、目力があり、迫力ある演技、歌もうまくて非常に印象に残っていた。だからトップスターに決まった時も
「ああ、あの人だったらまったく遜色ない」
と納得したのを覚えている。
ただ今回の出し物を見た時はぎょっとした。
「カサブランカ」だったのだ。
そう、あのハンフリー・ボガートの有名なセリフ「そんな昔のことは覚えてないね」が出てくるハードボイルドタッチのラブロマンスである。ずーっと前に見たことはあるが、とにかくボガートの存在感、男臭さがイメージに強く残っている。あれは真似しようったってできるもんじゃない。もしかしてものすごくワザとらしいリック(ボガートの役名)だったらどうしよう? とちょっとドキドキしながら行った。
わたしの心配はまったくの杞憂に終わった。
舞台にいたのは大空祐飛という一人の役者が演じるリックであって、ボガートのリックではなかった。憂いに満ちた表情は心に傷を持っているからなのだ、とセリフで説明しなくてもわかる静かな抑えた演技は秀逸。またリックの酒場の店の部分とカジノの部分を回転して途切れなく見せる演出も素晴らしい。戦時中の暗い話。しかも二部構成と長いのにまったく飽きることなくのめりこんで見てしまったのは、このスピーディな舞台転換の力も大きいと思う。脚本と演出は「エリザベート」を手掛けた小池修一郎。わたし的に、この人はミュージカルの天才だと思う。
さらにこの組にはもうひとり注目の役者がいる。蘭寿とむという男役のジェンヌでこの人も見るのは二回目。スタイル、歌、ダンス全てバランスが取れているが、演技もまた抜群にうまい。わたし的に思うこの蘭寿さんの一番の魅力は力が抜けていること。宝塚の男役というのは微妙な立ち位置なのである。だって本当は女なんだからね。女なのに男をやるから、中には「無理して」「頑張って」男になりきってます! みたいなのがミエミエの役者もいる。肩に力が入りまくっていて、はっきり言ってとても痛々しい。しかしこの人は違う。一見まったくの自然体で演技しているように見える。そんなに声も張らないしジェスチャーも大きくない。しかしどこからどう見ても「男」なのである。
前回みたのはコメディだったが、ダンスしている時もイイ感じで肩の力が抜けていて、見ていて「余裕」を感じた。百パーセントだしてないですよ。まだまだ余力が残っていますよ的な余裕である。この余裕は実はとても大事だと思う。これがあって舞台に立つと立たないでは大違い。わたしの中では余裕を感じさせる=安心して見ていられる=肩が凝らないで楽しく見れる、という図式なのだ。
これはあくまで推測だが、大空祐飛も脇にこの蘭寿とむがいるからこそ、安心してのびのびと演じられたんじゃないだろうか。本当に今回は手放しになっちゃうが、堂々たるトップスターぶり。記念すべきお披露目公演だったと思う。
宝塚を見始めてからウン十年(笑)ずーっと○組贔屓、なんていうのはなかったのだが、この舞台を見たら宙組にはまりそうな予感。ヒロインを演じたジェンヌさんが一部セリフ間違えたり噛んだり、はあったけど、いやーほんとにエリザベート以来の、いやわたし的にはそれを超える上質の舞台だった。余韻でしばらくはぼーっとしていそう(ふふふ)
11月25日
お弁当当番
一か月前くらいから子どもたちに「お弁当当番」をお願いしている。週に一度だけ早起きしてお弁当づくりを手伝ってもらうというこの当番。今現在お弁当が必要なのは姫と下王子なので週に2回アシスタント付きってことになる。目的は「自分のお弁当は自分で作る」ようになれること。そして当番の日を守ることで「責任感を持つ人間に」なること。
まだ一カ月だから当たり前かもしれないけどサボリは一回もなし。ただ前の晩に「明日どんなお弁当を作る?」と水を向けても2人とも「別にどんなのでもいい」と全く興味がない。お弁当レシピの本を見せて「これはどう?」なんて聞いてみたりもしたが、ほとんど見る気もないので、今のところは完全にアシスタント。もうちょっと食材とか料理に興味が出てくると「自分で作ろう」という気持ちが生まれてくると思うんだけどな。
 
本日は鮭のフライ、卵焼き、ウィンナーケチャップ&カレーソース、きんぴら(冷凍)、かまぼこ、しらすごはん、ミニキャロット
4月からは週3回アシスタント付きになるかな〜。朝はとにかく忙しいので助かるのは事実!
11月24日
よかったあ
数日前のこと。
メールボックス開いて目が点になった。チケットぴあから
「抽選の結果チケットご用意できました」
というお知らせが。
だーっと冷や汗が出てきた。普通は喜ぶべきところなんだけど焦りまくる。申し込んだのは「グループ魂」のライブチケット。もちろん姫のリクエスト。当たるわけないよ。でもダメモトで申し込んでよ、という会話があり、申し込んだら当たった。
なんでこれで青ざめるかと言えば、まずこのライブには席がない。全席スタンディング。そしてグループ魂を一度でも聞いたことのある人は分かってくれると思うがばりばりのハードロック。恐らくでっかいスピーカーがうずたかく積まれ、おなかに空気銃でも打ちこまれるみたいな振動の中、キィーーンと鳴り響くギターとシャウトのオンパレードである。若い時にはこういうライブもいくつか行った。
でも
今、こういうライブに耐えられる自信が正直ない。体力気力ともに無理。予想では30分くらいもてばいい方。酸欠で座り込んでいる自分が目に浮かぶ。そこで姫に
「ごめん、2枚取ったけどお母さん行く自信ない。学校で誰か行く人いないかな?」
と正直に打ち明けた。最初は
「えー? お母さんと一緒がいい」
と言っていた姫もかくかくしかじかと打ち明けると
「それじゃ聞いてみる」
そして今日。
「○○さんが行ってくれるって! 彼女すっごいファンだからうれしいって!」
よかった。ほんとによかった(滝涙)
まさに地獄に仏の心境。○○さん、本当にありがとう。
11月23日
拍子抜け
ここ数日は連日忙しい……はずだった。
昨日の発表会も実は大忙し。殿は自分のバンドの年に一度のコンサートで終日別行動。下王子は卓球教室(さぼりすぎて行かないと今月分が消化できなかった)、そして午後には上王子と下王子テニススクール。で、朝から下王子と姫を両方載せて、まずは卓球教室で下王子を下し、その足で発表会会場へ。一度帰って上王子と昼ごはんを作って食べ、下王子を迎えに行ったその足でマックのドライブスルーで姫のランチを買ってまたまた発表会会場へ。姫に昼食を渡し、また一度自宅に戻って下王子を降ろし、そのまま、再度会場へUターン。最後まで見てから姫と帰宅。この頃には雨が降り出していたが、帰宅したらもう上王子と下王子は自転車でスクールへ出かけた後だった。
発表会で「疲れ切った」と姫は夕食もいらないとベッドに直行。わたしもそうしたかったけれど夕食を作り、わんこにごはんをあげたりしていたら2人とも帰宅。8時ごろには殿が「駅まで迎えに来て」。
で、次の日、つまり今日は今日で姫の志望大学のひとつが文化祭なので行ってみようということになっていた。近いようで便の悪いところにある大学で、6時半には起きなきゃならない。帰ってきたらきっとへとへとだろうと24日の授業のプリントなども全部作って早目に寝た。
ところが
6時半に姫の部屋に起こしに行ったらなんと
「ごめん。実は明日までの宿題があって全然やってなかった。多分まるまる今日一日かかるから行くのやめる」
なんやそれ〜?
そうならそうと昨日の時点で言ってほしかったんですけど。でも姫いわく
「発表会のことで頭がいっぱいで全然忘れてた。ほんとにごめんなさい」
まあまだ高1だし、別に今年絶対見ておかなきゃいけないわけじゃない。宿題の方が大事なのはわかるし、とベッドに戻り2度寝。そのまま昼過ぎまで寝ていたが、起きても脱力状態。なんていうか「心の準備」だけはしていて「頑張らなくっちゃ」と力入っていたので、急に予定がなくなっても緊張状態がなかなかなくならない感じ。昼ご飯を食べたらまた猛烈に眠くなって寝てしまい、ま、結果的にはいい休息になったとは思うけどねっ!
11月22日
フツーじゃないっ
姫のピアノ教室の発表会。
3月のディナーコンサートの時もそうだったが、今回も姫が大トリ。合奏の指揮や先生演奏の譜めくりも頼まれていることからして、おそらくこのピアノ教室ではもはや重鎮(笑)
 
指揮をする姫(右)
「これ弾くと手首ちぎれそうになる」
とぶつぶつ言いながらも練習してきたショパンのポロネーズ。ちょっと自慢すると、姫が演奏を始める前までは演奏中も結構場内おしゃべりの声でざわついていた。でも姫の演奏が始まった途端、ほんとにぴたっとおしゃべりがやんだ。力強いタッチで時々ちょっと音が外れたが、最後までテンポは変わらず。とてもいい演奏だった。
 
先生の演奏にはフラメンコダンサーも登場
演奏はよかったし、指揮も一生懸命頑張っていた姫。でも見ていてはらはらしたのは、多分いつもはかないミニスカートの衣装だったせい。歩き方もガニ股だし(大笑)姿勢も悪い。お辞儀の仕方も雑。こんなことなら発表会前にもうちょっとスカートで歩く練習させればよかった。大体ミニスカートはすーすーするというので薄手の紺パンをはいたのだが、携帯だのカイロだのを平気でスカートまくってそのパンツのポケットにいれようとするので慌ててとめたら
「だって学校ではこれ、普通だし」
だ・か・ら
女子校では普通なことは一般には普通じゃないんだよ!
姫、もうちょっと乙女修行が必要かも……
11月21日
白洲正子
以前この日記でNHKドラマで「白洲次郎」を見た感想を書いたが、今日は彼の奥さんである正子さんの話。彼女がエッセイストとして有名だというのは、ドラマを見て知ったのでその著書を読んでみたいなあ、と思っていた。
紀伊国屋へ行ったら文庫コーナーに著書がずらりと並んでいていったいどれから読もうか迷ったのだが、彼女が交流のあった著名人のことを綴った随想集「遊鬼」を買った。
本の中でドラマの中でも出てきた青山二郎のことも書いているし、夫である次郎のことにもふれているが、全部が全部人物を描いたものではなく、熊野古道のもっと奥にある龍神湯をたずねて、そこで見聞きし、調べた伝説などを事細かに書いているのもある。好きなことにはのめりこむタイプのようで、この龍神伝説なんかは異常なくらい詳しく書いてあって、文章も長いし途中で眠くなってしまった。
青山二郎さんのことを書いた部分は面白かった。ドラマの中では半分狂人みたいに描かれていたが、正子氏によれば彼は何もかもが「見えすぎた人間」なのだという。洞察力がとがった鉛筆の先にみたいに鋭くて、ぱっと見ただけで「これはこうだ」とわかってしまう。でもそれをいざ文章にしたり絵画に表すとなると「見えすぎるがゆえに」うまくいかないことが多いのだそうだ。見えていることを全部書いたら芸術として成り立たない、というのはわかるようなわからないような?微妙なところ。青山氏が各界の人間に大変大きな影響力を及ぼしていたのは事実らしいが、文章も絵も描いたが、現在残る彼の肩書は「装丁家」のみなのである。なんだかそこも面白い。
次郎氏のことを書いた部分には尊敬、愛情がつつましくこめられていて好感をもった。短気で怒りっぽいことも書いているけれど、彼は決して弱いものを叱りつけたり、怒ったことはなく、強いもの、権力とかそういうものに激しく怒ってたてつくことが多かった、というくだりもある。豪放磊落のように見えて実は繊細なところもあり、戦前戦後の回想録の執筆を再三頼まれていたにもかかわらず、
「書くと迷惑がかかる人がいるから」
と最後の最後まで断り続けていたそうだ。ドラマの中でもあったように、晩年重要書類を片っぱしから燃やしてしまったのも「だれにも迷惑がかからないように」という配慮だったのかもしれない。
この他に「お公家さん」と題された冷泉家を訪ねた時のことを書いたものは、意図したわけじゃないかもしれないが、笑えた。正子氏が生きた時代というのはもう武家も公家も形式的には存在しないとなっていた。が、「お公家さん」という類は、はっきり存在していて彼らは正子氏のことを「地下人(じげびと)」なんて呼んだりする。「雲の上にいる」という意識があるようで、さらにおかしいのは、そういう由緒正しいお公家の方々がとっても貧乏しちゃっている、というところ。考えてみたらそりゃそうだ。働くわけないし。「働くって何? おいしいの?」みたいなお育ちだろう。で、いよいよ食べるものもないところまで来るとどうするか、というと物乞いをするのだとか。それも道に座って「お情けを」なんていう物乞いじゃない。詳しく書くとすげー長くなるので割愛するが、とにかく下々の者に「自発的に」寄付をさせるのである。これを読んで「やんごとなき人々」というのは実はたくましいんだなあと思った。自分の地位とプライドはしっかり守り、なおかつ生きるに必要なことはする、というある意味人間としてまっとうな生き方をしているのである。
とにかく正子氏の交流は幅が広い。文士の方々と朝まで飲み明かしたというくだりも何べんも出てくる。この辺はドラマの中でも描かれていたが、3人も子どもがいる「お母さん」の顔は全然出てこない。うらやましさ半分、「子どもほったらかして何やってんだよ」みたいな呆れも半分。でもやっぱり好きなことを思う存分できて「いいなあ〜」という気持ちが強いかな。ほんの短い間でいいから、正子さんみたいに生きてみたいなあ。
11月20日
ボジョレーヌーヴォー
初めて買ってしまった。
今年は天候がよく、葡萄のできもよかったとかニュースで言っていたし、美容院で読んだ雑誌にも
「熟成された高いワインよりフルーティで飲みやすい。赤でも冷蔵庫で冷やすとさらに美味しい」
とのっていたので美容院の帰りにデパートで試飲させてもらった。うんうん、渋みも苦味もなくて確かに飲みやすい。なにより値段も安い。

というわけで生まれて初めてお買い上げ。デキャンターにあけて香りを楽しんでからグラスで頂いた。なんか優雅な気分。ワインは生活に色どりを与えるっていうけど、ほんとに旅行したりレストランに行かなくても、なんていうか充足感みたいなものが味わえる。
時々は「おうちでワイン」いいかもしれない。
11月19日
役不足? キャスティングミス?
「不毛地帯」を見ている。
主役の商社マンは「白い巨塔」の財前教授に続いて唐沢寿明が演じている。「白い巨塔」の財前は天才的な腕を持つが野心的な医者で、唐沢は好演だったと思う。
でも今回は……
彼が年より若く見えてしまうことが非常にマイナスに働いている。どう見ても50歳には見えないし、どう見てもシベリアに11年も抑留されて苦労したようにも見えない。また元軍人にしては線が細すぎる。参謀だったとはいえ、もうちょっとがっちりした体躯の役者がよかったんじゃないだろうか。視聴率的にはじわじわ下がりつつあるが、もちろん戦後すぐの話で全体的に暗いトーンなので「嫌気がさした」ひとが多いのかもしれない。
この「不毛地帯」は過去に映画化もドラマ化もされている。それでちょっと検索してみたら、映画は仲代達也、ドラマは平幹二郎というそうそうたる顔ぶれだった。で、今の俳優でこのクラスの役者を思う浮かべてみたのだが
いない……
50歳くらいで主役をはれるような存在感のある役者がどうもまったく浮かんでこないのだ。もうちょっと年が上なら、あるいはもうちょっと下ならいるけど、まさにこの年代だけが不毛地帯。同じ山崎豊子原作の「沈まぬ太陽」のほうに主演している渡辺謙くらいのものじゃないだろうか。渡辺は「白い巨塔」の時もオファーを受けていたことを最近になって語っていたが、この「不毛地帯」も映画と重ならなければ彼にやってほしかった。
さて話はそれるが、今回この作品がらみで検索していたら、このお話には明確なモデルがいることが判明。びっくりした。戦時中は作戦参謀、戦後はシベリアで強制労働、帰国後は伊藤忠商事で業務本部部長、というほんとにドラマチックな人生を実際に生きた方がいらっしゃるなんて!! この方、ほんの2年前に95歳でお亡くなりになったとか。こんな人生もあるんだなあ。なんだかこの方にとっては人生は一度じゃなく、2度も3度もあったんじゃないだろうか。
ということでキャスティングには納得いかないが、実際の人物にも思いをはせながらこれからもこのドラマは見るつもり。
11月18日
どこが痛いの?
リズが鳴きはじめたのは本当に突然だった。
どこから落ちたわけでもなく、今まで丸まって寝ていた場所で急に悲鳴をあげ始めたのだ。それもかなり痛そうな。尻尾や足を間違って踏んでしまった時にあげるような声を連続して出していて
「どうしたの? どこが痛いの?」
と聞いても答えない(当たり前だ)
10秒くらい鳴いてさまよって、また落ち着いたのだが、そんなことが数回あったので心配して医者に連れて行った。すぐにレントゲンを撮ってくれたが骨には異常なし。
「打撲か捻挫かもしれない」
ということで注射を打ってもらい、薬も出してもらって帰ってきたのだが、夜に布団の中でまたしても悲鳴。こういう時に「わんこも口がきけたらなあ」とつくづく思う。
「ここが痛いの」とか「気持ち悪いの」とか
言ってくれたらいいのになあって。目の前で苦しんでいるけど何もしてやれないって、なんか切ない……

11月17日
生徒を見る目
今日、進学クラスのある生徒について他の先生がいろいろ評価をしていたのだが、それを聞いて、なんか自分には生徒を見る目がないのかも、とちょっと落ち込んでしまった。
対象の生徒は表面上は普通。でも他の先生曰く「裏の顔」がある、という。外見とは全く違う人間性を疑いたくなるような顔なのだという。それを聞いて他の先生も
「やっぱりそうですか。わたしも最初からあの子、嫌な感じでした」
というのを聞いて、わたし的にはあれ? だった。くだんの生徒は確かに出来は悪い。やる気もない。でもそんなに問題があるようには見受けられなかったのだ。なにせクラスの中に問題アリ生徒が多すぎなので。
しかしこの話からふと、数十年前、最初に勤めた学校でのことを思い出してしまった。
1年生を受け持った時、担任のクラスにKという女子生徒がいた。
いい子に見えた(わたしには)礼儀正しいし、明るい性格で友達も多い。部活動も熱心にやって成績も優秀。面談でもいつも
「なにも心配なことはありません。この調子で頑張ってくださいね」
と告げていた。しかしこのKのことをよく言わない先生がいた。その先生曰く
「上履きを見てごらんなさいよ」
そう言われて初めて気づいたのだが、Kの上履きは皆とは違っていた。公立の学校だったので白系であれば上履きはなんでもよかったのだが、大部分の子は入学前に小学校であっせんされた店で購入していて同じデザインだった。ただKもデザインが違うだけで色は白だったし、わたしには最初なんのことだかわからなかった。
「あの子の性格はね、あの上履きに象徴されているの。『わたしは他の子とは違うんだから』という変な自意識がある。あの子は要注意よ」
と言われてからもわたしはあまりこの先生の言葉が信じられずにいた。しかし2年生にあがったころからじわじわと問題行動が出始めた。隠れて煙草を吸っているようだ、という情報もあちこちから聞こえてきたし、いじめグループのリーダー的存在であるということが徐々にわかってきた。この頃にはわたしはもう担任は外れていたのだが、それでも確かに目つきがおかしくなってきている、というのはわかった。3年生になると拍車がかかり、もう完全に不良生徒。堂々と違反行為を繰り返し、1年生のころとは別の生徒になってしまったかのようだった。
(あの先生のおっしゃっていたことは本当だったんだ)
と呆然としたものだった。と同時に上履きひとつから生徒の本質までも見抜いてしまうその先生の眼力のすごさには敬服した。プロの教師というのは、もちろん生徒を信じ、導く力も大切だが、そういう眼力をもつことなのかもしれない。それから数十年たったわけだが、いまだにわたしにはこの眼力は備わっていないらしい。うーん。まだまだ修行不足だなっ。
11月16日
まださまよう日々かもしれない
上王子、本日で21歳。
ろうそく21本たてたよ!
4月から専門学校でもう一度コンピュータプログラムの勉強をやり直し、自分の夢の実現に取り組むことになったことは、今年の春の状況からしたら大きな進歩だが
まだまだ課題はたくさんあると思う。
友達ができるのか。
今度はちゃんと勉強についていけるのか。
卒業後の進路はちゃんと決まるのか。
今考えても仕方がないと言えばそうだが、親としては2度と同じ失敗をしてほしくないので、ついついいろいろ考えてしまう。
この前姫と阿倍サダヲの出ているトーク番組を見ていたのだが、彼は高校を卒業してから4年間、あちこちバイトをしてはやめ、放浪していたそうだ。実際「なにをしたらいいのかわからない」と実家の壁に書きこんだこともあるという。その後、偶然大人計画のオーディションを知り、そこから道が開けたわけだが、それまでの4年間はずっともがいていたという。
4年間って長いよね。
わたしにとってはこの一年でも十分長かった。すごく苦しかったし閉塞感に満ち満ちていた。今ちょっと明かりがさしてきた状況だけれど、ここから本当に道が開けるかどうかはまだわからない。上王子の頑張り次第だと思う。
自閉傾向がある上王子なので、見守ることも大事だけれど、やっぱりこれからもいろんな局面でのサポートはいるんだろうな、と覚悟はしている。相談センターにも通い続けるつもり。
悩んでもさまよっても、もがいても、自分の生きていく道は自分で見つけなければならない。来年22歳になるまでがある意味、上王子の正念場かな。でもとりあえず
上王子、お誕生日おめでとう。
11月15日
滝汗冷や汗
昨日の映画、サダヲファンの姫と一緒に見たのだが、見た後で映画館に併設されているショッピングモールで買い物をした。その時に初めてセルフレジ体験をした。自分でバーコードをぴっと読みとらせて清算するあれである。姫と一緒に説明を読みながらやったのだが、初めてだったので、わたしもかなりテンパっていたようだ。
今日そのショッピングモールから電話が来た。
「お客様、○○というクレジットカードをお預かりしておりますが」
ががーーーーーーーん
セルフレジの支払い口にカードを入れて回収を忘れていたのだ。なんて恐ろしいことをしてしまったのか。
「最後のお支払いは789円ですがお間違えないでしょうか」
はいはい。確かにそのくらいの金額だったと思う。
すぐにお店にすっ飛んで行った。
「悪用されなくて本当によかったですね」
と言われたが、まさにその通り。だって取り忘れたことも忘れていたんだから当然クレジット会社に連絡してとめてもらう手続きもしていない。その間に使われてしまったら全額支払わねばならなかったわけである。
寿命が5年くらいは縮まったよ(涙)カードは便利だけれど、紛失、盗難されて悪用といつも隣合わせなのだから。今回は運が良かっただけ。こんなこと2度と起こらないように、と肝に銘じた。
11月14日
なくもんか
振り返れば最近とんと映画館で映画を見てなかった。6月に「ハゲタカ」を見て以来?
今日は久々の映画館。公開初日の「なくもんか」を見てきた。
阿部サダヲ主演。ハジケすぎてはちゃめちゃだった「舞妓HAaaan!」と同じ監督、同じ脚本(クドカン)。でもわたし、「舞妓」の方はなんか苦手だった。きっと舞台で見たら普通なのかも、という演技過剰さばかりが鼻についた。筋もほとんど納得いかず。先日やはりクドカンの「少年メリケンサック」を見たが、これもほんとに「なにがどう」のレベルじゃなくて生理的に無理だった。
でも今回、お金払ってもまあいいかな、と思ったのは共演に瑛太の名前があったから。わたしは彼、結構好き。「のだめ」の時のコミカルな演技も「ラストフレンズ」の時の影のある演技も両方わたし的評価は高かった。予告編を見る限りではサダヲは相変わらずのハイテンション演技だったので、瑛太がそこに重なることで暴走を抑えることができるのではないかと思った。
この予想、なかなか当たりだった。
始終笑顔で走り回るサダヲに対し、動きが少なく表情も固い瑛太は対称的ですごくよかった。「ほんとに心から笑ったことなんか一度もないだろ」という兄役のサダヲに向けてのセリフも彼が言うからぐさっと来る。
予想外によかったのは竹内結子。いつもほんわか笑っているだけの印象があったが、役柄が非常に男っぽく、かっこいい。「うすら寒いんだよ!」と瑛太の背中を足でけるシーンなんかは見ていてすっとした。
ストーリー展開も今回はすんなり納得できる方だと思う。クドカンはとにかく破天荒でありえない展開だらけのものが多いが、それを極力抑えてある感じがした。ただ後半、舞台が沖縄に飛ぶあたりがどうも突飛で、またあちこちにエコ話が入ってくるのも「なんかスポンサーから指示でもあったの?」と勘繰りたくなるほど不自然。
でもね、それでもラストシーンはほろっと泣いてしまった。これもやっぱり瑛太の演技によるところが大きいと思う。
クドカンらしさ全開だったのはサダヲ本人も「演じていて一番感情移入できた」と認めていた女装して放送禁止用語を連発する場面。なんかそれこそ水を得た魚状態で、やたらに楽しそうだった。実を言えば、このシーンさえなければホームドラマとしてテレビでやっても全く問題なかったと思う。それくらい今回は過激さは抑えた作品になっていて、もしかしたらクドカン変換期に当たる作品になるのかも。
古臭い作りだけどやたらにテンポがよく、ごちゃごちゃしていて「平成の寅さん」という評価もあるらしいが、妙に納得。ノスタルジーコメディみたいな? うーん、ずばっと表す言葉が見つからないけど、「見て損した」とは全然思わなかった。
強力におすすめ! というほどではないけど、お金と時間に余裕のある方はどうぞ〜

11月13日
えるみたーじゅ
テニ友とランチ。前回も今回もわたし主導で場所決め。
今回はわんこと一緒によく行くフレンチレストラン「えるみたーじゅ」。フレンチと言っても家庭的でお値段も昼のコースなら1580円と良心的。さらに今月だけ20パーセントOFFだという情報をゲットしたので皆を誘っていくことにした。
わたしは合計で10回くらいは行っているが、皆は初めて。このレストラン、ちょっとわかりにくい場所にあるので、テニスの後で一応説明したのだが、心配だったので約束の時間より早めに到着。お店の前でリズと一緒にきょろきょろしていたが全員無事に到着。安くなる情報いきとどいているみたいで、人間エリア(笑)は満席だというので、わんこエリアの方を抑えてもらった。
実はわたし、人間エリアで食事したことは一回もない。わんこエリアは結構広い上に、白木で統一されていてロッジ風の明るいインテリア。さらにわんこ連れてくるお客さんはめったにいない。なので、我が家で占拠、という状態になったことが何回もある。他のお客さんを気にすることなくボールで遊ばせたり、それこそ時々寝転がったりしちゃってもいいので、リラックスして食事ができるのである。
この日も後でトイプードルを連れたカップルがきただけ。ほぼ貸し切り状態。そのカップルもオバチャンパワーに押される形でそそくさと帰って行った(すんません汗)
コースはサラダ、前菜、メインは魚をチョイスしたのだが、カラスカレイとポトフ風に煮込んだ野菜、ベーコン、ソーセージなどが入っていて、期せずして魚も肉も食べられてお得な感じ。これにおかわり自由のパン、デザート、ドリンク。

本日は13日の金曜日。でも美味しいものをおなかいっぱい食べてわたし的にはとってもいい日だった♪
11月12日
信じる者は救われる?
テニ友から誘われてスクールの後でとあるプレハブ小屋へ。
この小屋の存在は知っていた。ショッピングモールの駐車場の片隅に3ヶ月くらい前にできて「なにか」の宣伝をやっているようだったが、よく知らなかったし興味もなかった。
テニ友いわく
「電気の通っている椅子に20分座るだけ。住所も書かされないし、『買いなさい』的なことも一切言わない。ただこの座るだけで体の調子が良くなった人が周りに結構いるのよ」
半信半疑だったが、なんでもこの小屋、近く撤去になるらしい。ただ本社が一日550人坐りに来たら宣伝効果あり、と認めてくれてもう少し残るのだとか。で、なんとなくそのノルマ達成のお手伝い?をすることに。
行ってみたら小屋の中には40席ほどのパイプいすが並べられ、20席は既に満席。後の椅子はウェイティング用で、この時点で「待つなら帰りたい」と思ったのだが、宣伝のお兄さんが「すぐに終わりますから!」と強く勧めるので待つことに。
待っている間にお兄さんがいろいろ説明してくれたのだが真偽のほどは不明だが、大体こんな内容。
症状が出てそれを抑える西洋治療ではなく、病気を予防する東洋医学の考えに近い発想で生まれたシステム。
電気を通すことで体の中の血行が良くなる→冷えや肩こりが治る→代謝のいい体になる→体に不要なものや毒素を汗などでどんどん体外へ出す→病気にかかりにくい体質になる&痩せる。
毎日この椅子に20分座ると平熱が上がる。熱があがると断然代謝がいい。癌にもかかりにくいというデータがある。
ふーん、と一部は納得しながら聞いていた。
すでに座っていた人たちは最後にスタンプカードを押してもらって帰るのだが、もう60個以上押してもらっている人もいてびっくり。中には「腱鞘炎が治った」「腰痛がすっかりなくなった」と語る人もいて、プチ「ルルドの泉」的な感じ、と思っていたら、
「わたし、この椅子の信者だから」
と言っている人がいてびっくりした。「ルルドの泉」はフランスである少女が聖母マリアさまからお告げを受け、「ここを掘ってごらんなさい」と言われたところを掘ったところ水が湧き出し、その水につかるだけで歩けなかった人が立ち上がったり、難病が治ったりする人が続出し、今でも全世界から人が集まる場所である。曽野綾子さんだったかのルポで泉に向かう最中から人々は祈り、治ることを真剣に信じているというのを読んだことがあるけれど、もしかしたら奇跡を起こすのは、そういう「信じる心」なのかもしれない、と思ったことがある。
湧水と電気を体に通す機械を一緒にしたらいけないけれど、大事なのは「信じること」だという点では似ている気がした。ただこの機械の方はずっと無料であるわけがなく、最終的にはもちろん販売(たぶんすごい高額)が目的だから宗教とは違うんだけどね。
さて坐った感じはちょっと「あったかいな」くらいでびりびりするわけでもなく、普通。ただ電気を計測する器械みたいなものを手に当てると反応するので通電はしている模様。
「少なくとも3日間は連続で来てみてください。絶対変化を実感します」
と力説され、最後はなんだか儀式めいたことをやって終わったのだが、常連さんはおなじみのことらしく、宣伝のお兄さんの掛け声に自然に手を挙げ、言葉を発し、完璧なコール&レスポンスが出来上がっていた。初めてのわたしにはここが一番ぎょっとした。
この日は心なしか足の冷えがなくて、もしかしてほんとにいいシステムなのかもしれない。でもねえ。テニススクールには近いけど、うちからはそんなに近くもなく普段行く用もない。無料とはいえこのためだけに通うのは正直めんどくさい。というわけで今のところ信者になるつもりはない(笑)
11月11日
祖父の思い出
巷は市橋容疑者逮捕!のニュースで沸いている。確かにほっとした、というか、このまま偽造パスポートなんかで海外に逃げおおせてしまったりしたら、それこそ最悪。悪いことをしても捕まらずに楽しく海外で暮らせるんだ、なんて気分的に絶対許せない。ましてや人の命が奪われているのだから。
さて、同じ日に森繁久彌さんが亡くなられた。96歳。大往生である。
わたしは昔からこの方を見ると祖父を思い出していた。面影もどこか似ているし、祖父との一番の思い出が「知床旅情」だから、というのもある。わたしがまだ小さかった頃、祖父はよく昼寝の時に添い寝をしてくれて繰り返しこの歌を歌ってくれた。この曲、加藤登紀子さんが歌っていたが、森繁さんの作詞作曲。だから余計にこの曲を聴くと祖父のことを懐かしく思い出すのかもしれない。
祖父が口ずさんでいた頃は何度も何度も同じ歌を聞かされて、正直心の中では辟易していた。「しれ〜とこ〜の」と始まると「またこれ?」と言ってしまったこともあったが、祖父はいつも全然気にせず、にこにこして繰り返し繰り返し歌っていた。そんなやさしい祖父がわたしは大好きだった。
森繁さんを偲んで「知床旅情」が流れるたびに、歌っていた祖父のことを思い出し、涙がこみ上げてくる。できるなら祖父にもう一度会いたいけれど、今の世では無理。でもいつか祖父や森繁さんにもう一度会えたらいいな、と心から願っている。
11月8日
悩んでいます
そんなに大きな悩みじゃない。どうしようか迷っている、程度のことなんだけどね。
下王子のトライやるウィークが始まった。これは一週間、いろんなところで「働く」ことを体験する実習で、場所はそれこそいろいろ。パン屋さんやスーパー、幼稚園、などなど。第3希望まで書いて提出するのだが、人数が多いと抽選になり、下王子は結局希望はすべて外れて小さな美容院での勤務になった。
従業員2人。実習に入るのは下王子ともうひとりなのだが、それが女子なので下王子はちょっと気乗りしない様子だった。
朝から大体3時くらいまでの勤務で、お弁当はいるんだろうな、と思っていたらお店の人に「うちで作るからいらないわよ」と言われたとか。その美容院には行ったことがないので、実際はわからないが多分家族でこじんまりと経営している昔ながらの美容院なんだろうな、と思った。
で、勤務初日、下王子は「結構疲れたよ〜」と帰宅。なんでも朝から途切れることなくお客さんが来て、その数なんと30人! ほとんどが年配の女性で、近所に住んでいて昔から通っている、という感じだったそうだ。下王子はパーマの時に道具を渡したり、洗濯をしたり、ほとんどずっと立ちっぱなしだったそうだが、お昼はカレー、そしておやつの時間もあったそうだ。
これを聞いて「あれ、わたしもご挨拶しておいた方がいいかしら」とふと思った。学校行事なので校長先生などが挨拶に来ていたそうだが、お昼御飯だけじゃなく、おやつまで出してもらって、「お世話になってありがとうございます」とひとこと先方に伝えた方がいいのかも、と思ったのだ。それで去年トライやるを経験した子のお母さんにメールで聞いてみたのだが
「いいんじゃないのかな。子どもはそういうの嫌がってない?」
という返事。下王子に聞いたら確かに親が現場をのぞきに来るようなことはちょっと嫌だという。でもなんかわたしにしたら「働かせていただいている」感覚で、その上ごはんやおやつまで御馳走してもらって、とても「お世話になっている」という気持ち。以前担当の美容師さんが
「新人の親御さんが時々『お世話になりまして』とご挨拶にみえる」
と言っていたことも心に引っかかっている。現場に行くのは迷惑かな。そしたらちょっとしたお菓子とお手紙を最後の日に持っていかせようかな、とも考えたり。
ほんとにちょっとした悩みなんだけどいろいろ迷ってます。アドバイス大歓迎!!
11月9日
外見に惑わされるな!
最近わたしのストレスは家ではなく、学校でたまる。前にも書いたように進学クラスの生徒が(全員じゃないけど)やる気がない。集中力もない子も目立つ。20分もたつと字が乱雑になり、机の上に顔をのせて書いたりしている。
そしてこういう子に限ってオシャレ。以前にノートを持ってきなさい。と言ったら「無理や。金がないもん」と言った男子生徒は(学校は私服)両耳ピアス、髪を染め、ラメの入ったベルトを締め、香水をふりかけ、毎回ばっちりキメてくる。おしゃれには情熱も金もかけるが一冊百円のノートには一円たりとも出したくないのだろう。
九月のことをnineと本気で書いた子は、黒い帽子に黒いジャケット、シルバーのアクセサリーで「スタジオ入りですか?」と聞きたくなるようなくらいキメている。もちろん眉毛も整えている。彼の場合は長身だし顔だって悪くない。一見「かっこいい♪」と思える範囲だと思う。でも悲しいほど中身が伴っていないのだ。
小テストを毎回満点でこなし、問題集も全部といて質問にもよく来る子は確かにあか抜けないファッションだし、どこか幼い感じもする。でも今この時期に受験生としてどっちが大事かと言えば絶対勉強の方なのだ。オシャレは大学に合格してから思う存分やればいいのに、とため息が出る。
自分が人からどう見えるか、という意識はもちろん皆無でもいけないとは思う。清潔感は大事なことだ。でもバランスも大事。たとえば入試の時間に間に合わない、という時に髪が変だからと長時間鏡の前で粘るとか。自分の一生を左右するような大事なことなのに、なんでヘアスタイル? ってこれ実話です。わたしの弟が実際大学受験の時にそれで遅刻しそうになったのだ。
もう一度言うけど男の子でも女の子でもオシャレに敏感なのは悪いことじゃない。でも外見ばっかりで内面を磨かなかったら、ろくな大人にはならないよ。帰宅してから姫には「外見だけで彼氏を選んじゃだめだよ」とこんこんと話してしまった。もちろん外見も中身も素敵! という人が一番だけどね〜
11月8日
しのび道実践
すっかり元気になった姫。
でも医者からは1週間登校禁止と言われたので火曜日まではお休み。家庭内隔離病棟も限界で、「勉強もしたし本も読んだけどもうあきた。ゲームしたい」と言いだしたが殿は「絶対だめ。菌がまだあるんだから」
しかし一日中閉じ込める方にも限界がある。一時間だけ。好きな番組の録画を見るだけ。そんなことから始まって啓蟄みたいにそろそろと部屋を出る時間が増える姫。しかしそれも殿がいない時を見計らってこっそりと。
そして殿が帰ってくるや否や、まさしく脱兎のごとくテレビを消し、キッチンに潜む姿は「忍者」。気配を消してすきを見て自室に戻ろうとするのだが、なにせ狭い我が家。結局は見つかって大目玉を食らう。しかし姫はめげない。もうこれの繰り返し。
家族内はだれもうつっていないが潜伏期間が一週間だとしたらまだまだわからない。なんとか誰もうつらずに水曜日になりますように。
11月7日
子どもと一緒に
上王子の試験日。
ほとんど眠れなかった。本人じゃなくてわたしが。自分の試験じゃないのに胃が痛い。緊張する。夜中に何度も目が覚める。
5度寝くらいしてもうろうとしながらお弁当を作って送り出したが、その後も朝寝しようと思ってもなかなかできない。子どもと一緒に緊張してたら親失格なんだけどね。ほんとはのんびりゆったり構えていて、子どもの緊張をほぐしてやるくらいの余裕がなきゃいけないのにね。
ああ、でもこんな緊張があと何回あることか。考えるとめまいがしちゃうよ。子どもにとっては必要な試練。一緒に乗り越えていかなきゃね。
11月6日
心配……
掲示板を模様替えしてから最近めっきり書き込みが減ったが、そんな中、ほぼ毎日書き込みしてくれていたまりぼすが、最近体調を崩している。
ここに書いていいことかどうか迷ったけれど、彼女自身のブログでカミングアウトしているのでちょっとだけ触れるが、結石が原因らしい。殿も石で夜中に救急病院へ駆け込んだこともあるが、とにかく相当に痛いらしい。あまりの激痛に救急車を呼ぼうかと思ったと書いてあって心配なのでメールしたら、結局ブログ更新後に救急車で病院へ行ったと返信が来た。
で、その後、ブログの更新もメールの返信も途絶えてしまった。きっと入院して治療を受けているんだろう。病院では携帯も使用禁止のところが多いから、きっと退院してから更新されるんだろう。
と
思ってはみるものの、ものすごく心配。一日に何度も彼女のブログページを開いては止まったままの日記にがっかりと同時に「なにかもっと悪いことでもあったんじゃないのか」と心配が募り、いっそ自宅に電話してみようかとも思う毎日。彼女とはフロリダ時代に知り合ったので御主人もお嬢さんもよく知っている。電話しても別に不審がられたりはしないと思うが、なんかあまりにも大げさかな、と躊躇している。
一日も早く元気になってほしい。また彼女のブログを読みたい。祈りよ、届け、と願うここ数日である。
11月5日
家庭内隔離病棟
姫が新型インフルエンザにかかって3日目。
食事も全部部屋まで運んでいるのでトイレ以外はずーっと自室。下王子の時もそうだったが、抗インフルエンザ薬リレンザの効き目はすごい。一回目を薬局で説明された時に飲んだ、いや吸ったのだが(リレンザは吸引するタイプの薬)その時に薬剤師の人が
「もう今、この瞬間から効き始めています。リレンザは菌の増殖を抑える薬なので、とにかく早ければ早いほど効きます」
その言葉通り、翌日には熱はすっかりひいて食欲も出てきた。かねがね「ひきこもりたい」と言っていた姫だが、それは好きな時にテレビ見たり、家の中を自由に歩ける「ひきこもり」であって、この状態は姫いわく「隔離病棟」だそうだ。

本日の病院食:ひれかつ、サラダ、あさりのおすまし、たらとしめじのバジルソース(自家製)添え
昨日も今日も熱が出ていないので、軽くシャワーだけ浴びることを許可したら「わーいわーい」とスキップしてバスルームへ。でもその後はまた部屋へUターンで、帰る姿は背中が丸くなって小さくなっていた。
元気なことは本当にありがたいけれど、やっぱりこの状態はもうちょっと続きそう。新型の潜伏期間はまだはっきりわかっていないけれど一週間とも言われている。家族は誰も発症していないけれど、まだ油断できない。
辛いとは思うよ。でももうちょっと我慢してね、姫。
11月4日
藍沢ゆりえ
呼びつけにするのはちょっと気がひけるのだが、本日CDデビューということでもう彼女もプロ。ひとりのアーティストとして応援していきたいので。逆にもし彼女がデビューしていなかったら、名前を伏せるか「ゆりえちゃん」と呼んでいたと思う。だって彼女はわたしの大学時代の友人のお嬢さんなのだ。
振り返ってみると友人とは大学時代はあんまり接点がなかった。同じ英文科だったのでもちろん顔を合わせることはあったし、おしゃべりもしたけれど、親しくなったのはむしろ卒業してから。卒業旅行で箱根に行ったのを皮切りに、仕事の合間に時間を作ってお茶したり、旅行に行ったり、ずいぶん頻繁に会うようになった。実は会うメンバーはわたしを除いて皆同じ高校の出身者だったので、そこに部外者のわたしがひとりだけぽんと参加していたのが余計に謎なのだが、当時は特に不思議に思うこともなく、大学時代よりもむしろ楽しく付き合っていた。
わたしが結婚する時は友人が披露宴の司会をしてくれた。当時、仕事で忙しかったと思うのに何度も打ち合わせのために出てきてくれて、本当にこのことは今も心から感謝している。彼女の司会は大好評だった。
その付き合いは結婚してからも、子どもが生まれてからも変わらず。子連れで皆で集まって一緒に子どもを遊ばせたりしながら時々会っていた。ゆりえちゃんの着ていた服(これが可愛いのだ)を姫に、と頂いたこともたくさんある。
今でも思い出に残っているのが子連れ御殿場旅行で、殿の御両親の別荘をお借りして4組母子でお泊りしたのだ。子どもだけでお風呂に入ったり、布団を並べて雑魚寝して、とにかく皆のその姿が可愛くて可愛くて、その時の写真は今でも見返してしまうくらい。なんか子ども達の一番可愛い頃を象徴しているみたいな写真なのだ。
残りご飯でおむすびを皆で作った時のこと。友人が「うわ!」と叫ぶので何かな?と思ったら、食べたおむすびの中にペパーミントキャンディが入っていた。おむすびの中にお菓子を入れるなんて本当に子どもらしい発想でほほえましたかったのだが、その時印象に残ったのは、その友人が最後まで食べてから気づいたこと。
「なんで気がつかなかったの?」
と聞いたら
「だって、ほら、誰かが歯磨きした後の手で磨いたのかなって。そしたら文句言ったら悪いなと思って」
と大笑いしていたのだが、その「文句言ったら悪いな」という優しい心遣いにわたしはじーんとした。
友人のことで話が長くなってしまったけれど、ゆりえちゃんもこの友人のそういう優しさを、しっかりと受け継いで育っているのだ。デビューシングルのタイトルは「お母さん」。作詞も作曲も本人。広い意味で「お母さん」を歌った歌もあるけれど、これはもう聞いていて絶対友人のことだと確信できる。すごいなあ、と思う。だってね、まだ19歳。まだまだ反抗期の時期。偉そうなこと言ってみたり、親を批判してみたり。そんな時期で当たり前と思うのに、歌詞には「お母さん、ありがとうね」という心からの思いが綴られている。正直、わたしが母だったらたとえデビューしなくても、子どもがこんな曲を作ってくれたら、それが生涯最高最大の親孝行だと思うだろうな。そういう意味では友人がうらやましくもある。

さて、ひとりのアーティスト藍沢ゆりえ、を評するなら、とにかくピュア。歌声はすがすがしくてジャケット写真みたいな青空が広がっていく感じ。アップテンポで早口の歌詞ばかりの昨今にはないスローで素朴な曲。それは彼女がアコースティックギターの弾き語り、という手法を選んだところにも現われている。いろんな色を混ぜて結局どんな曲だかわかんなくなってしまった音楽が氾濫する中で、原点に戻るというか、音楽にじかに手を触れているとでもいうような、そんな印象。
デビュー曲でいきなり高度に完成している人もいる。そういう人と比べるとまだまだ荒削りな部分もあるけれど、歌っていくうちにどんどん成長していくアーティストは多い。あの山口百恵だってデビュー曲聞いた時は全然ピンとこなかった。藍沢ゆりえには原石の輝きがあると思う。わたし的にはカップリングの「あの空へ」の方がそういう原石の秘める限りないパワーを感じる。
まっすぐで純粋な今の藍沢ゆりえスピリットを、よかったら皆さんも感じてみてください! オフィシャルサイトはこちら
11月3日
ついに我が家も
姫が昨夜
「体の節々が痛いし、寒気がするんだけど」
これって熱が出る前兆? と熱を測ったら37度ちょっと。心配なので卓球部の練習を休んで様子を見ることにした。
昼まで寝ている姫。とりあえず苦しそうな様子はないが、熱は38度まで上がった。今日は休日。連れていくとしたらどこ? といろいろインターネットで調べて病院にも電話した。
夕方になって37度4分まで下がったが
「汗が出てから急に寒くてたまらなくなった」
とまたまた熱が上がりそうな気配だったので、休日の当直医院に連れていくことに。医者は症状を聞いてすぐにインフルエンザ検査。
A型でした。
「今、A型と言えばもうほとんど新型に間違いないです」
ついに来るものが来た、という感じ。あちこち大流行りだったからね。かかったこと自体は仕方ないと思うが、問題は週末に試験を控えている上王子に感染しないかどうか。
とにかく姫にはトイレ以外、部屋から出ないようにと指示。食事はすべて部屋に運ぶことにした。これは去年、下王子がインフルエンザにかかった時と同じ処置。ただ去年はまだ新型インフルは存在しなかったわけで。感染力が強いと言われているので戦々恐々である。ドアノブだの階段の手すりだのを殺菌しまくる殿。ばい菌扱いするみたいでごめんね、姫。
救いは姫、結構元気なのだ。毒舌も好調(笑)で、「監禁か?」とぶつぶつ言う元気もある。急変する場合もあるというので油断してはいけれないけれど、重症化はまずないと思う。でも軽くすもうがなんだろうが一週間登校禁止。もしかしてわたしも潜伏期間かもしれないので、明日はマスクを着けて行こうと思っている。ほんとに誰にも伝染っていないといいんだけどな。下王子の時も誰も伝染らなかったのだが、なんといっても新型だけに今回はわからない。神様にお願いするしかないかも??
11月2日
だいぶ違う!
今日も相談センターへ。
専門学校の試験が今週なので、直前にもう一回面接の練習をして下さるという。本当にありがたい。
上王子の受け答えの様子をビデオを撮って見せてくださったのだが、最初のは視線も下だし、受け答えもモゴモゴしていてイマイチどころかイマサンくらいだった。でも自分自身の姿を画面で見て、上王子自身が一番ショックだったらしい。
「それじゃもう一回やってみましょう」
と2回目をやってその映像を見せてもらったら、声も大きいし、はきはき度もアップ。一回目からは格段に進歩していたのだ。
自分ではなかなか自分の姿を客観的にみることは難しい。だからこのビデオ撮影はものすごくありがたかった。
相談員さんの心遣いにこたえるためにも本番では頑張ってほしい!
11月1日
サヨナライツカ
中山美穂が12年ぶりに主演して話題の映画の原作をひょんなことから見つけて読んだ。
主人公の沓子の描写がまさに中山どんぴしゃで「もしかして結婚してから書いた本かな?」と思ったが、あとがき読んでまさに結婚直前に書いたのだと辻仁成が自ら告白していて、なんだか半分シラっとして半分微笑ましいような感じだった。
過激なシーン満載の映画のように言われているが、原作もそういう感じ。中山演じる沓子は婚約者のいるタイ駐在の商社マンに関係を迫り、毎日のようにオリエンタルホテルのスイートに連れ込む謎の女。心の中では婚約者への罪悪感いっぱいでも、どうしても沓子の魅力にあらがえない男の気持ちは共感できる。中山美穂ばりの女に迫られてNOと言える男はそんなにいないだろう。
この沓子、ホテルのスイートに住み、毎日贅沢な食事をし、ブランド品を根こそぎ買いまくるあたりが、かなりやばめ。普通に考えるとマフィアがらみ。適当なところで「俺の女に何してんねん?」とボスが登場(なぜか関西弁)みたいな展開を予想して読んでたら、無理やり純愛で片づけてあるあたりが、わたし的にはチョーいい加減な印象だった。
ベタアマのラブストーリーなのだが、結局すげえ男中心で、奔放のように見えた沓子は実はめちゃくちゃ古風な日本人女性。いわゆる「わたし、あなたの邪魔にはなりたくないの」みたいな三歩下がって涙をふく、みたいな女だったというオチ。あまりにもありふれていて女の気持ち全然わかってないだろ、的な読後感だった。
巷では辻夫妻はどっちかというと夫が妻の面倒をかいがいしくみている、みたいな噂もあるが、辻氏自身が理想とする女性の中身は沓子なんだろうな。顔もきれいで体もよくて、それでいて束縛しない女って男から見たら最高の女だろう。でもわたし的にみるとそれはただの都合のいい女であって、憧れたり、理想とするようなことは100パーセントありえない。むしろ本当に奔放で最初から最後まで男をひっぱりまわせるようなオーラのある女に惹かれたりする。それは本当の意味で自分にはないものをもった人間だからね。
あ、でも今話題の結婚詐欺女には憧れませんけど(きっぱり) 映画は多分見ないだろう。
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