2009年8月の日記
8月31日
あれから6年
ナナさんから携帯にメールが
「ヨンジュンさん、来日するでしょ」
知らなかった。急いで調べたら「アニメ冬のソナタ」がスカパーで放送されるのに合わせて東京でイベントをするらしい。それに合わせての来日なのだが、興味深いのはチェ・ジウもこのイベントに参加すること。
6年前、冬ソナが社会現象になるほどの大ブレイクをした時、主演のチェ・ジウ、ペ・ヨンジュンはそれぞれ地上波放送の時期に合わせて来日し、NHKでは特番を組んだが、なぜかそれぞれ単独だった。これについては2人が冬ソナ終了後に一時期付き合ったけどすぐに別れ、険悪な状態にあるから、という説が流れたが、個人的な事情はどうあれ、冬ソナファンはどんなに「チュンサン」と「ユジン」のツーショットが見たかったことか。それが今回やっと実現するのである。これはすごいことだと思う。
アニメ版冬のソナタはドラマの終盤、失明の危険のある病気を隠して渡米するチュンサンを真実を知ったユジンが空港まで追いかけるが、結局会えず、その後ユジンは彼のいるニューヨークではなく建築デザイナーとしての夢をかなえるためにパリに向かう、そのあたりから始まるそうで。ドラマは2人が離れ離れになった期間は一切描かず、帰国後にユジンがかつてデザインし、チュンサンが実際に建てた家で再会するシーンのみ撮っている。この空白期間の2人については以前も脚本家が書き下ろして本になったり、ファンの間でもいろんな空想や思いが語られてきた部分なので、アニメは多分オリジナルの空気にそった展開をするんだろうと思う。
公式サイトでは予告動画も見れるが、久々にオープニングの雪の降る並木道の絵を見て、じわっときてしまった。あれから6年。いろんなことがあったけれど、いまだにわたしの中であんなに甘く胸がしめつけられたドラマは存在しない。特にラストの一分は繰り返し再生して見てしまったくらい切なくて苦しくて、涙また涙だった。
来日イベントは国内の一部映画館で衛星生中継もするとか。東京は無理だからそっちに行こうかなあ、と考え中。
8月29日
オールはきついよ
夏の締めで毎年恒例の「24時間テレビ」。なんでマラソン? 募金はどこへ行く? など毎年いろいろ疑問だけど、我が家ではとにかく「見てしまう」番組になりつつある。
今年はロッチのコカドくんも登場するということで姫もテンションあがって見ていた。特に「しゃべくり007」を生でやるという番組は面白そうで途中まで頑張ってみていたのだが、やっぱり2時半回ったくらいにまぶたがおもーくなってきてリタイヤ。
「絶対全部見る」とがんばっていた下王子も3時には撃沈。昼寝をしていた姫だけは5時くらいまで見たらしく、翌昼に「こんなだったよ」と報告してくれた。ごくろうさま(笑)
ずーっと昔、高校生くらいの時に友達の家にお泊まりして皆でこの番組を見ていたことがある。その時はテンションも上がっていてほとんど寝なかった思い出があるが、今はもうムリ〜。
にしても毎年思うけどあのマラソンは過酷すぎる。「がんばっている姿を見て勇気をもらった」なんてコメントがあったけど、全然そうは思えない。ひざの痛みに耐えながら顔をゆがめて走っている姿はとにかく「可哀そう」のひとことに尽きる。スポーツとしてやっているわけでも記録更新をめざしているわけでもない。ただ選ばれたから、テレビに映っているから走るわけで。走っている本人も
「わたしが走ることで大勢の人が動いている。弱音は吐けない」
なんて言っていたけど悲壮感漂っているよね。なんか草原を自由に走っていたカモシカをいきなりサーキットに入れて「走れ! がんばれ!」と鞭を入れているみたいな感じ。ほんとにほとんど「虐待」に近い感触がある。
嫌なら見なきゃいいんだけどね。なんか毎年だらだらと見てしまう。いかんなあ。
8月27日
元気がほしい
久々にお肌のお手入れに行って来た。SK−IIのお店から時々電話をもらって行くのだが、マッサージはタダだけど、いつも結構その時にまとめ買いしているのでお店にしたらトントンなのかも。
でも今回はお店に損をさせちゃったかも。いつもだったらメイクもしてもらうのでオシャレしてうきうき気分で行くのだが、今日はテニスレッスンの後で心身ともに疲れきった状態。新製品の説明もしてもらったが、全然買う気にならず。結局もうすぐなくなりそうなファンデーションを買っただけ。担当のYさんはどこか不満げな顔だったが、わたしの心の中はやけくそ的なものでいっぱいで
「そんならもうお手入れ呼んでもらわなくてもいいし」
なんて毒づいていた。「きれいになろう」とか「おしゃれをしよう」と思うのは心が元気だからなんだよね、きっと。
今のわたしは全部ボロボロで目の下のクマも濃いし、きっと外見も可哀そうな状態なんだろうな。でももういいや、と思う今日この頃。
8月26日
フルタイムって何?
10時から面接。場所は駅からバスで20分くらいの工場なので今日は送っていくことにした。大体面接なんて10分くらいで終わるだろう、と思って近くをぶらぶらしていたが全く連絡がこない。こっちから連絡してもし面接中だったらまずいので時間つぶしに目についたスーパーに寄ったら、なんとアメリカCOSTCO並みの大型激安スーパーで広い店内と値段にびっくり。洗剤などの消耗品から生鮮食料品、ベーカリーにいたるまでとにかく安い。ちょっと覗くつもりが気づけばかごいっぱいにお買いもの(苦笑)
たっぷり40分くらい時間をつぶしたところでやっと携帯が鳴る。迎えに行ったら上王子はなぜか死にそうな顔をしていた。
そのわけは
面接が長かったのは現場を見せてもらったからだという。それ自体はいいことなのだが、問題はその仕事の中身。上王子いわく「ものすごい」スピードでベルトコンベアーの上を流れてくる鉄板を梱包していくんだとか。ずっと中腰体制でしかも2人ひと組なので「マイペース」で出来るような仕事ではない。さらに面接担当の人は
「3日で辞めた人もいます。ちょっとやってみようかな、なんていう甘い考えでは絶対来ないでください」
で、考える猶予期間までくれたそうだ。相当きつい仕事なんだろう。でも上王子のように資格も学歴もないような人間には結局こういう仕事しかないわけで。この不況下、仕事があるだけでもありがたいと思うべきなのかもしれない。
夜に殿が帰って来てからプチ家族会議を開いたが殿の意見は
「現場の仕事はどれも同じようなものだから、この仕事が取り立ててきついわけではない。スピードも慣れればついていけるかもしれない」
これに対して上王子は
「仕事の中身もきついけど3交代制で時間も選べないし休日も少ないから嫌だ」
「でもフルタイムの仕事ってそんなもんだよ」
「フルタイムってそういうことなの?」
ここで殿とわたしの目は点になった。フルタイムの意味をわかっていなかったのか。自閉症の特徴のひとつに「常識がわからない」というのがある。普通の人が育って行く上で自然に身に着くはずの常識が抜け落ちているのだ。でも今回「アルバイトよりフルタイムの方がいいんだって」と言ったのは上王子だったし、わかっているんだと思い込んでいた。
どっと疲れが出た……
こんな子にやはり働く、自立する、なんて望んではいけないのかもしれない。職場でも常識がないせいでいろいろ困難にぶつかりそう。ニートのままで家の中で飼っておいた方がいいのかも、と限りなく後ろ向きな気分。
家族会議の結果、今回の仕事をするかしないかは本人が判断すること。断るならアルバイトを探すこと。いいアルバイトがないならとりあえず日雇い派遣で仕事をすること。でも一生アルバイトでは自立できないので並行して専門学校など進路を考える、ということで一応結論は出た。でも上王子は多分断るだろうな、と思う。確かにすぐやめるようなことになったら、それを履歴書に書くわけで。そうすると「仕事をしてもすぐに辞める」という印象がますます強くなるわけで。だからやるなら相当な覚悟がいるのだが、上王子にそれがあるとは思えない。
楽してお金もらえる。なんて職場はないのだと、今回のことで上王子に実感してもらいたいけれど、なにせフツーの思考回路は存在しない障害なので、どうなることやら。光はまだひと筋も見えない。
8月25日
不況だよね
朝から上王子と一緒にハローワークへ。相談員の人に
「朝一番に行って面接が決まったら履歴書を書く。一日を有効に使いましょう」
とすすめられたのだが、先週はひとりで行って何の収穫もなかったので、わたしも一緒に求人票を見ようと決心してついていった。
朝一番に行けば駐車場もすいているだろう、と思ったのだが、すでに20台近い車が列をなしていて、場内も満車だったのであきらめて市役所の有料駐車場にとめた。
求人を閲覧できるパソコンは約40台あるのだが全部いっぱい。順番が回ってきても制限時間は30分だけなので、とにかく急いでチェックして数社プリントアウトするのが精一杯。どんくさい上王子にとってはこの閲覧だけでも大変な作業だっただろう。最初はアルバイトで検索していたのだが、自分で探したところはいざ相談したら全て「女性」を求める職場だったそうで、ハローワークの職員が「男性はアルバイトよりフルタイムの方が仕事ありますよ」と言ったそうで今日はフルタイムを検索条件にしてみた。
工場の仕事をいくつかプリントアウトして上王子が相談カウンターに行ったのだが、ひとつはもう既に決まってしまったそうで、相談員さんがもうひとつの工場に電話して次の日が面接に決まった。
工場だから面接は必ずしもスーツじゃなくてもいいかもしれないが、ジーパンまでいっていいのかどうか。帰りにユニクロによって白いポロシャツと黒の綿パンツを購入。とにかく早く仕事が決まってほしい。
8月24日
夏が短い……
なんだか急に涼しくなったような? もう夏は終わりなんだろうか。今年はやけに夏が短かった気がする。
下王子も今日から学校。インフルエンザで休みだった分の授業があるのだが、ほんとにもう夏休み終わり、という感じ。姫も木曜から学校だし、2学期が始まるとなんだか寂しい。でもインフルエンザが猛威をふるっている今日この頃。いつまた学校閉鎖になることやら。
今日は朝6時に起きてお弁当づくり。夏休みの宿題で荷物パンパンの下王子を車で送ったら、30分後に涙声で「上履き忘れた。担任の先生に怒られた」というので再び学校へ。
その後上王子を起こして一緒に相談センターへ。2回目の今日は父の田舎での過ごし方などを報告した後は進路について少し本人と話し、面接の練習をしてもらった。ビデオで面接中の模様を録画し、それを見ながら姿勢や答え方などをチェックしてもらった。しばらくはハローワークで仕事を探し、見つかったら頑張ってその仕事を続けてみる、ということで本人も納得。わたしがいくら言っても聞かなかったアドバイスも相談員の人が言うと上王子も素直に頷く。これだけで本当に助かる。今日はなんだかんだで3時間近くも。相談員さんには感謝。
帰りは上王子に運転してもらったが、ぐったり疲れて昼ご飯を作る気力がなく、コープでお弁当を買って帰った。2時過ぎに部活から帰る姫には置き手紙をしてお昼寝。はっと目が覚めたらもう4時。慌てて着替えて再びお出かけ。今日はリズの予防注射の日なのだ。ついでにアレックスの薬ももらって病院を出たら携帯に電話。
「お母さん、今どこ? わたし、何を着ていけばいいかな」
姫からだった。声を聞いてから「そうだった! 今日は姫は夜お出かけだった!」と気づいて青ざめる。ピアノの先生がずっと前から「高校入学のお祝いにちょっと豪華な夕食を御馳走してあげる」と言ってくれていたそうで。部活などでなかなか都合がつかなかったのだが、やっと先生と予定が合って神戸まで出かけるから、と聞いたのが1週間くらい前。昨日、何を着て行こうか悩む姫に「お母さんがコーディネートしてあげるね。そんで車で駅まで送ってあげる」と言っていたのにすっかり忘れていた。先生との待ち合わせの時間に間に合うぎりぎりにしか帰れないことが判明。仕方ないので電話であれこれ相談したら帰宅するまでに姫はしっかり着替えていてくれた。そのまま駅まで送って帰ってきたら今度は下王子が
「今日は塾がなかったから今から公文に行ってくるね」
と入れ違いに自転車で出かけて行く。
慌ただしい一日だった。ああ、夏休みがほしい……
8月23日
2つ目!
テニスから帰ってきた殿が開口一番
「買っちゃったよ〜〜〜」
なにってこれゲーム。それもわたしが今やっている「ドラゴンクエスト9」。つまり同じゲームをもうひとつ買ってしまったのだ。
なんで既にひとつあるのに買うの? というご批判はごもっともです。これには海よりも深いわけが……。というよりエニックスの罠が……
実はこのゲーム、DS版で毎週ネット配信で新しい情報が入ってくる仕組みになっている。だから本編クリア後もずーっと楽しめるわけ。しかもこの配信は一年後まで続くらしい。
なので
「配信が全部終わるまでゲームやめないから」
と先日殿に言ったのだ。「早くかわってよ」と前から楽しみにしていた殿にはこれは大ショックだったようで。それで結局もうひとつ買ってしまったのだ。
さっそくやり始めた殿。ある程度までゲームを進めるとDSで通信ができるようになる。そうすると一緒に冒険できるわけで試しに一回やってみた。
これが結構面白い。それぞれ自分のDSの画面を見ながら
「次は階段降りるよ〜」
「あれ? ちゃんとついてきてる?」
なんて言いながらいろんなところへ。殿はまだ初期なので当然HPも装備もレベルも低い。それがわたしと一緒に敵と戦っているうちにどんどんレベルアップ。敵を倒すとお金が手に入るが、それも両方同じ額だけもらえるので、殿は初期なのにものすごくお金持ちになってしまった。
あっという間に2時間くらい一緒に遊んでいた。うーん、面白いけどさらにはまりそうで危ない危ない。発売から一か月ですでに350万本も売り上げているというこのドラクエ。セーブ個所がいっこしかないとか、配信で長く遊べるとか、「ひとりにひとつ買いましょう!」的な戦略が大当たりだな。それもこれも、うかうかと乗ってしまうわたしたちみたいなカモがいるからだな(涙)
8月21日
お笑いもジャニーズ?
2次元に夢中だった姫が初めて3次元ではまったのが阿部サダヲ。そして寝ても覚めてもサダヲサダヲだった姫がつい最近はまったのがロッチのコカドくん。ロッチってなに? という方がほとんどだと思いますが、お笑い芸人のコンビ名です。最近我が家は「爆笑レッドカーペット」の後番組「レッドシアター」をよく見ている。若手芸人でいま最も勢いのある「はんにゃ」を筆頭に「じゃるじゃる」「わが家」「しずる」などと一緒に出演しているのが「ロッチ」。中岡、コカド、の男性2人組の芸人で、姫ももちろんずっと前から彼らのことは知っていた。ジャンル的にはわりとシュールで大笑いというより「くすっ」と笑えるようなネタが多く、でもそこが異色でわたしも結構気に入っていた。
姫の様子がおかしくなったのは先日このロッチが「しゃべくり007」に出演してから。「コカドくんって可愛い♪」と目がはあとの状態になり、何度も「しゃべくり007」を再生してはコカドくんがしゃべっているところだけ見ている。そして今日はこんな雑誌まで。

お笑い専門の雑誌があることにもびっくりしたんだけど、ちょっと中身を見せてもらったけど、のけぞったのはグラビアページがあること。「はんにゃ」の金田とか「オードリー」の若林なんかがカーネーションや芍薬の花を横に爽やか笑顔で映っている。それも1ページまるまるぶちぬきで。「なにこれ? アイドル?」みたいな扱い。しかも全然イケメンじゃないのに。汚れてなんぼがお笑いじゃなかったのか? なんか時代に取り残されているのか? わたし。
それはともかく
姫がはまった中でこかどくんは一番若く、独身で、ある意味やっとフツーに芸能人のファンになれた感じ。にしても昨日までは「○○してんじゃねーよー」というサダヲキャラだった姫が今日はすっかり「ちょっとまってくださいよー」という、コカドキャラ(別名「こんにちは根岸」キャラ)になっているのは可愛い。好きな人の言い方とか真似する気持ちってわかる〜〜〜〜
サダヲくんでは想像は無理だったけど、こかどくんなら「コカドくんと一緒にディズニーランドに行ったら」とかなんかそんな想像もまた楽しい。
そうそう。わたしもコカドくんみたいな彼氏だったら大歓迎よ♪
8月19日
マジ泣き
下王子は昔からとにかくよく泣く。先日も書いたけどひとつには感受性が人より豊かだということが原因。もうひとつは自分の感情をうまくコントロールできないことがある。
泣く理由のほとんどは「悔しさ」
人に負けて悔しい、とかそんなんじゃなく、たとえばわたしが話をよく聞いていないと「僕の話を聞いてくれなかった」と泣く。
残りのちょっとは「怖さ」
一学期の個人面談で担任の先生の前で突然泣きだした。この理由は「先生が怖いから」。男性の先生なのだが、言葉が荒っぽく声も大きい。何気ない注意が怖くてたまらないという。
どちらもウソ泣きではない。ちゃんと涙が出る「マジ泣き」。
そしてどちらもわたしから見れば「え? そんなことで?」というレベルで泣く。今回は塾の宿題が終わらないことで泣いた。下王子にとっては本格的な進学塾は初めて。今回は夏季講習だけなのだが、宿題を忘れた生徒が殴られていたそうで、その殴る音がものすごく大きくて怖かったんだとか。それで絶対塾の宿題をしなければ、と取り組んでいたのだが、学校の宿題もまだ終わっていないので両方やるのは結構しんどい。ほんのちょっとだけ塾の宿題が残ってしまったのだが、それでマジ泣き。
「もーいいじゃん。殴られたら塾やめれば?」
と姫もあきれ顔。結局そのまま塾に行き、笑顔で帰宅。
「よかった。殴られなかった」
もしかして感受性だけじゃなく想像力も豊かなのかも。殴られたらどんだけ痛いとか想像しちゃうのかもしれない。とにかく本人はその時は辛いのだ。「悲しい映画見ても泣けない」と嘆く人がいるが、「泣き過ぎる」のもまた辛いのよ。
8月18日
十円玉
下王子のおおもの宿題その1、理科の実験レポート。
アメリカでも一年に一回サイエンスのレポート提出があった。大きな段ボールに実験の写真や経過、考察を書いた紙を貼って学校へ持って行ったが、下王子の中学も似たようなもので、違いは4つ切り画用紙を何枚を貼りあわせて作るところ。3枚から6枚なんだけど最初から「3枚のレポートには最高点はつきません」とただし書きがあって、つまり「4枚以上書けよな」ってことか? と下王子も思っているしわたしも同感。
問題は何で実験するか。最初は保冷剤で実験をすると言っていた下王子。関連サイトをちら見した殿が
「こんなの全然実験にならない」
とばっさり。そこで長瀞のファミレスで姫がやった十円玉にタバスコをかけてきれいにするという技に注目して
「黒くなった十円玉はどうしたらきれいになるのか」
という実験をすることになった。タバスコ以外にもコーラやマヨネーズなどいろんな食材に黒くなった十円玉を漬けて、その結果からきれいになる理由を考察する実験。
 
タバスコは右下隅。意外にもマヨネーズがきれいになるのだ(右はじ真ん中)
初回は失敗。時間を10分にしたのだが、そんなにきれいにならなかったのだ。それで気を取り直して2回目。今度は30分にしたらわりとはっきり違いが出た。それをふまえて十円玉の黒くなる理由、きれいになる理由を考察。まずはパソコンでまとめて打ち出し、それを画用紙に写していくのだが、この作業がとんでもなく遅い。字の汚いコンプレックスのある下王子はしおりに書いてあった1.5センチ角くらいの文字の大きさ、にやたらこだわり定規で線を引き、そこにひとつひとつ字を埋め込んでいるのだ。
気が遠くなる……
でも本人はいくら言っても「これで頑張る」の一点張り。5時間くらいかけてやっと1枚目が終了。いったいあと何日かかるのか……。
8月17日
死んだように……
皆ぐったり。
まあ当然。
でも主婦は休めない。食事づくり、洗濯、荷物の整理などなど。雑用が山のようにある。下王子は夏休みの宿題おおものがまだ4つも残っていて、どうやって片付けるか四苦八苦していた。こっちもほっとけないのでいろいろ手伝っていたらもう夜……。なんかハードすぎて楽しむ暇がなかった感じ。ああ、完全に上げ膳据え膳旅行がしてみたい……
8月15日
かなりハードなその4
前夜のトランプ大会がたたってまた目が開かない子どもたち。上王子だけは父の指導のもとに規則正しい生活をしていたので一番に起きる。これだけでも本当にありがたいことだと思う。
朝食までは何とか食べたが姫はその後「どうしても眠い」とまた布団へ逆戻り。話しかけても揺り動かしても眠り続けるのであきらめて、残りのメンバーで釣り堀へ出かけた。父はその釣り場の近くで花の写真を撮りたいと言っていたのだが、釣り堀はめちゃ混み。ハイシーズンなので店側もじゃんじゃん放流していて、つりざお垂らしたら、ものの10秒でもう大きなにじますが釣れちゃう。あっという間に6匹も連れて釣り堀にいたのは本当に10分程度だった。その場でおなかを洗って塩をしてくれるのだが、父は「早く持って帰らないと腐ってしまう」と心配で結局写真は取らずにUターン。で、魚を焼いている間に殿と2人でお出かけし直していた。
 
にぎわう山奥の釣り堀(左)お皿からはみ出ちゃうくらい大きい!
にじますは新鮮でとっても美味しかった。でも釣った時は生きていたのに、と思うと下王子はフクザツな心境だったらしい。下王子にはこういう感じやすいところが今も多くある。アレックスが具合が悪い時にそばで静かに大粒の涙を流しているのを見た時は胸がつまった。これは彼の長所だけれど、同時にいろんな障害にもなりうると思う。いろんな出来事を普通の人以上に重く受け止めてしまうのだから、時には辛くもなるだろうな。でもこういうところがあるから13歳になっても下王子は「可愛いな」と思ってしまう。
さてその後また川に行き、子どもたちはまたまた思いっきり泳ぎ、思いっきり飛び込んだ。殿が呼びに来て3時頃に渋々帰宅したが、3人ともぐったり。
「今日中に帰ろう」
と言っていたのだが、両親もまぶたが重くなってきて父も含めて皆でお昼寝。起きたら5時。
「どうする? 今日中には着かないよね」
とはいえ、明日もまた子どもたちは寝坊するだろうし、今出発した方がいいよ、ということになり、慌ただしく荷作り。
関越に乗る前に皆「おなかすいたあ」。ちょっと早いけどインターの手前で焼肉屋。何の前知識もなく入った店なのにすげー美味しかった&安かった。幸せな気分でいざロングドライブへ。夜のドライブの利点はなんといっても涼しいこと。マイナスポイントは視界がよくないこと。昼間に比べたらやはり見える世界が狭い。その分慎重に運転しなければならないから疲れる。ドライバーは3人いるので気楽に、と思っていたが、上王子は一時間ももたず「つかれた」
結局渋滞部分を除き、ほとんど殿が運転。途中大雨があったりいろいろ大変だったが、日が変わって午前3時に無事に我が家に到着。ふーーーーほんとにハードな旅行だった。ちなみに高速料金割引はばっちりきいていて、この日も8時間も走ったけど料金は1990円だった。これはこの旅行の中で一番の「お得」だった。
8月14日
かなりハードなその3
またまた寝坊して9時に朝食。その後、片づけをして昼前に出発。中央道を通るルートで長瀞まで行ったことは今までなかったので心配だったが、道もすいていたし外環道で関越にスムーズに入れて3時間くらいで到着。弟の家族が来ているというので電話したら
「今、皆河原にいるよ」
そうそう。あんまり暑いので夏はもっぱら川で遊んでいた。荒川の水はきーんと冷えていて気持ちがいい。流れが急なところもあるから注意が必要だが、遊んでいるうちにどこまでが足がつくか、どこまでが安全かは大体わかってくるものだ。アメリカに行く前、まだ子どもたちが小さかった頃は何度か夏に川で遊んだものだった。その頃は東京に住んでいたから今より行きやすかったのもある。姫も
「あの川でよく飛び込み遊びをやったね。懐かしいな」
と目を輝かせている。着いてすぐに姫も下王子も川に行きたがり、父への挨拶もそこそこにアレックスだけ家に残して川へ出かけた。
 
飛び込む下王子
上王子は近所に遊びに来ていた男の子たちと崖によじ登って飛び込みをして遊んでいた。元気そうでほっとした。姫も下王子もすぐに真似して飛びこむ飛び込む。その光景はわたしの子どもの頃と変わらない。わたしもずいぶんこの川で弟たちと飛び込んで遊んだ。飛びこむ前は怖いけれど、飛んだ瞬間ふっと時が止まり、冷たい水の中にずぶんと入ると快感だった。
変わったのは河原の光景。昔はひっそりしていた対岸ではテントが張られ、バーベキューの煙が上がっている。その上、カヌーやゴムボートが時々群れをなして通り過ぎる。ずいぶんにぎやかになったなあ、とびっくりして眺めていた。
弟家族が2年前から飼い始めたボストンテリアのゆずちゃんとも初対面。思っていたより大きくて、リズを見つけてものすごい勢いで突進してくるのでびびった。弟たちは昨日もここへ来たそうで上王子は
「ゆずちゃんはどんどん泳いですごく賢いわんこだ」
とべたほめ。リズも泳がせようとするのだが、リズは生来びびりなので全然泳ぎたがらない。上王子は訓練のつもりなんだろうが、リズには大迷惑。何度も水に入らされて辟易していた。
 
しごかれてげっそりのリズ(左)「あたしはゆずちゃんとは違うのよ!」リズ談(半泣)
さんざん遊んでそれでも帰りたがらなくて、やっと帰って着替えたらもう夜。夕食作るのも億劫なので皆でファミレスへ。父も入れると総勢なんと10人。ぎゅうぎゅうつめで座席を作ってもらったが、皆でわいわいと楽しい食事になった。父も痩せてはいたが、食欲もあり、ドリンクバーで何度もオレンジジュースをお替りしたりして、わたしの方がはらはらした。

家に戻って花火をしてからお弟家族は帰ったが、その後父と上王子滞在中の話を聞こうと思ったら、なんと父は「滞在レポート」なるものまで作成してくれていて、それを「まあ読みなさい」と手渡してくれた。もちろん手書き。便せん5枚にぎっしりと書かれた文字を追いながら胸が熱くなった。そんなに行き来のない孫なのに父は一生懸命世話してくれた。レポートにはもちろん自閉症特有の上王子の行動に困ったことなどもつづられていたが、それでも「素直でまじめ」な性格だから、よい指導者に出会えばきっとそのよい性格を発揮して自立できるはずだ、と書いてあった。
ありがとう、パパ(わたしは昔から父のことをこう呼んでいた)
本当にありがとう。
8月13日
かなりハードなその2
疲れがたまって目が開かない。10時くらいまで寝て11時からテニス。でもこの日はかんかん照りで姫も体調を崩してしまい、今ひとつだった。別荘に戻ると姫は薬を飲んで寝込んでしまい、下王子は宿題のひとつである読書感想文を仕上げるというので、殿と2人でお出かけ。殿が「おいしい蕎麦屋に行こう」というのでほいほいと行ってはみたが着いてから
「何か違うみたい」
以前に確かに行ったことはあるらしいが、店の名前すらうろ覚えだというので探すのはあきらめてその「何か違う」店で蕎麦を食べた。フツーに美味しかったけれど何にもついてない「ざる蕎麦」1500円って高くないか? 昨日の「ふくふく」のお得感がまだ記憶にあるだけに残念。

殿のオーダー「おろしなめこそば」
その後は昨日のスーパーでちょっと食材を買い足したりして(このスーパーのベーカリーはめちゃくちゃに美味しい!)戻ったら姫はまだ寝ていた。下王子はなんとか宿題を終わらせた模様。とりあえずよかった。
 
夜はベランダでバーベキュー。その後はトランプで大貧民大会。わたしはずーっと大貧民と貧民の間を行ったり来たりで終了。明日はまた移動だ〜ふう〜
8月12日
かなりハードな家族旅行 その1
今回のお盆休みは父の田舎に行っている上王子を迎えに行くのがメインで、毎年楽しんでいる殿の両親の別荘ははずした方がいいんじゃないかと思っていたのだが、父の実家のある長瀞はなにしろ暑い。古い家なのでクーラーもろくについていない、ということで殿が難色。確かにそれに比べたら富士山のふもとの別荘はクーラーなしでも涼しくて快適。さらに先日およびした心寧くんが「富士山を見てみたい」というので別荘に寄ってから長瀞へ行くことになった。心寧くんは行きは一緒に車に乗り、長瀞へ移動する時にひとりで新幹線を使って帰ってもらう計画だった。
ところが思いがけず静岡で大地震。東名高速も通行止め。新幹線のダイヤも乱れた。もちろん東名高速を使わなくても中央高速を使えば別荘には行ける。でも大きな余震があったら……さらに被害が拡大したら……と思うと身内はよくても留学生の彼にもしものことがあったら、台湾の彼の両親にも申し訳ない。ので彼には事情をメールして今回の旅行はあきらめてもらった。でも心寧くんには申し訳ないけれど肩の荷が下りた感じだった。だって我が家の車は5人乗り。わんこも2匹乗るのでパンパン状態で6,7時間ドライブしなければならないのだ。ただでさえ疲れる上に気を使ってさらに疲れるだろう、というのは十分予想していた。なので地震のことは心配だったけれど、気楽な気持ちで御殿場へ。
道はそう混んでもいないのだが、なにしろ暑い。冷房しているのに暑い。トイレ休憩で外に出るともっと暑い。心臓の悪いアレックスにこの暑さはさぞこたえるだろう。とにかく必要最小限のことをしてすぐに出発。昼食もお菓子ですませてしまった。
外に出ても暑くない、というのが実感できたのは中央道をだいぶ北上してから。空気がひんやりして気持ちがいい。まさに別世界。御殿場に入ったのは夕方だったが、こちらも同じ。窓を開ければ車内にわんこを置いて出ても平気な気温になったのでまずはスーパーで食料を買い出し。このスーパーのレジでちょっと面白いことがあった。
このスーパーは2階建てで一階部分が駐車場になっている。さらにちょっと高級スーパーなのでガラス張りの部分が非常に大きい。ゆえに外の様子がレジからも見える。そこで何気に殿と
「夕食どこで食べようか?」
「あの外に見えるファミレスはどうかな?」
と会話していたら不意にレジの女性が
「あそこはねえ、大したことないですよ。隣の中華の方がおいしい」
一瞬驚いたけれど、「へえ、そうなんだ」と再び外を見ると確かにファミレスの隣のレストランは大変混んでいる=きっと美味しい。それで
「それじゃあそこに行こうか?」
と言ったら姫が
「えー中華の気分じゃない。和食食べたい」
するとレジの女性再び
「それならいいレストラン知ってますよ。お口に合うかどうかわからないけど」
そしてぱぱっとわかりやすく店の場所を教えてくれた。おしつけがましくなくてとってもスマートな対応。情報の真偽はともかく、この女性の雰囲気がとっても気に入ったので教えてくれた和食の店「ふくふく」へ行ってみることにした。
 
この「ふくふく」、大当たりだった。店構えはとっても立派だし、店内も半個室の客席で落ち着く内装。高級店の雰囲気ばりばりなのにお値段はとってもリーズナブル。姫がオーダーした「蟹づくし御膳」の豪華なこと。身がぎっしりの蟹がお鍋に、ごはんに、天ぷらに、といろんな種類で出てきてさらにお刺身、茶碗蒸し、赤だしついて2800円。けたがひとつ違う? なんてびびるくらいすごかった。わたしは珍しい金華豚のすき焼きにしたけど、豚なのにとっても柔らかくておいしかった。これもお刺身もついてほぼ同じ値段。
「いいお店教えてもらったね」
とみんな幸せな気持ちの夕食。翌日、実は同じスーパーを訪ねたら店を教えてくれた女性がまたレジに入っていたので「昨日はありがとうございました」とお礼を言ったら
「美味しかったですか? よかったです」
とこれまたさらっと、でもいい感じの対応。ちょこっと話していたら昔は姫路の方に住んでいたそうで、働いていたというパンメーカーの名前を聞いて
「あ、そのパン、いつも買ってます!」
と思わず言ってしまった。いいお店を見つけたこともそうだけど、久々に人との出会いに癒された感じ。去年見つけたこのスーパーがますます好きになった。
さて夕食を済ませて7時過ぎくらいにやっと到着。玄関を入ると木の香りがぷーんとして姫も「この匂いが大好き!」とご機嫌。アレックスもリズもわりに元気そうでひと安心。まずは道中お疲れ様。
8月11日
自然の力
静岡でマグニチュード6.5の大地震があった。東海地震ではない、とのことだが高速道路の一部が崩落するなど被害は大きい。大雨の異常気象もあって地盤が緩んだところに地震が起きると大変なことになるが、こればかりは予防できない。いくら科学が進んでも地震も大雨も台風も発生を止めることなんてできない。人間に自然をコントロールする力なんてないのだ。
自分の住んでいる場所でいつ大地震が起きるか、川がいつ溢れるか、事前に知っていれば逃げられる。対策も立てられる。でもそんなの誰も知らない。ある日突然やってくるのだ。わたし達にできるのは万が一に備えて心の準備、そして出来る範囲の対策だけ。自然災害というのは運命みたいなものだと思う。受け入れる以外道はないのだから。
庭のミニトマトが一気に赤くなった。とても生では食べきれないので湯むきしてトマトソースにするつもり。
8月10日
オニツカタイガー
心寧くん訪問の疲れはじわじわ出てきて、いくら寝ても眠い。殿が日帰り出張で遅くなるというので外食に出かけた。ランチでは何度も利用している雑貨カフェ。ここはデイナーもやっているのだが、ランチとほぼ同じ前菜、スープ、選べる主菜、ドリンク、デザートで1600円。昼間は破格の1200円なのでそれに比べたら確かに高いけれど、考えてみたらこれでも十分お得。夜はさらに食前のドリンクもつくし、前菜のボリュームもちょっと多め。さらに昼は予約を取らなければ絶対にあいていない席ががらがら。客はわたし達だけだった。
食事の後は夏のバーゲン真っ最中の店内をひと通り見て回ったのだが、半額セールの対象にブランドの靴やバッグまで入っていたので驚いた。お店の人いわく、
「いつもはシーズン物だけなんですが、今回特別に期間限定でほとんどのものを半額にしてみたんです」
で、最近サイズが大きくなってスニーカーをひとつ捨ててしまった下王子の靴を探していたらお店の人がすすめてくれたのが「オニツカタイガー」。名前は耳にしたことがあるのだが、どういうブランドだか今ひとつわかっていなかった。そんなわたしにお店の人が丁寧に説明してくれたのだが、なんとこのブランド、あのアシックスの前身の名前だという。普通は会社名が変わって消滅するはずの前身ブランドがなぜ今注目を浴びているかというと、このオニツカタイガー、ヨーロッパで売り出したところ大人気となり、それで逆に国内で評判になり、いわば「逆輸入」の形でもう一度売り出されることになったのだそうだ。デザインはレトロなものが多く、いわゆる学校の「体育館シューズ」みたいな素朴なスニーカーもあったが、説明を聞いた後だとやはりどことなく洗練されていてオシャレ。作りもしっかりしている。それが半額。

これはかなりお得とみて、下王子もノリ気でいろいろはいた結果、バスケットシューズタイプの革のスニーカーをお買い上げ。サイズはちょっと大きめだけどまだまだ成長期だからいいでしょう、ということにした。普段はあんまりオシャレに興味のない下王子だが、この靴はかなり気に入った模様で帰りに履いて帰りたい、とまで申し出ていた。大事に履けば大人になっても活躍するだろう靴だと思う。下王子、長くはいてね。
8月9日
上王子奮戦
上王子が一週間の予定でわたしの父の実家へ出かけた。現地では父の知り合いのハーブ園を手伝ったり、講演会の手伝いをする予定だったが、父はえらい張り切りようで事前に予定表を添付ファイルで送ってきたりしていた。
しかもその予定表、朝は5時に起きてランニング、自炊、畑の手入れなどぎっしりで、ここ一カ月ほど昼夜逆転のニート生活を送っていた上王子には少々きついのではないかと案じていた。
一緒に講演会の手伝いに出かけたわたしの弟が上王子の様子をメールで送ってくれたのだが、それによるとやはり「疲れた」とよく言うこと。ちょっとでも暇があればゲームをやるので父もキレ気味だとも書いてあった。自閉傾向のあることは何度も言っておいたが、それでも父も戸惑うことが多いのではないかと思う。なにしろ見かけはフツーだからね。
今回のイベントを父は自然の中で心と体を鍛える「自然塾」と名付けていたが、上王子はそんなに熱心でない塾生なので、教師の父の方がネを上げるんじゃないかと心配。弟がずっとついていてくれればいいのだが、弟も仕事探しをしている最中だとかで2日目には帰ってしまった。最後のメールには
「いろんな人の助けを借りていいんじゃない? きっと昼夜逆転は直るよ。それだけでも進歩」
そうだね、一歩前進。
何事もいい方に考えようと思う。
8月8日
心寧さん来宅
台湾からの留学生、心寧くんが初めて我が家に遊びにきた。
おそばで昼ご飯のあとはWiiでマリオカートやマリオテニス、Wiiスポーツでボーリング(わたしが一位!)やテニスやゴルフをして遊び、トランプや五目並べにも挑戦。わんこの散歩も一緒に行ってくれた。
 
夕ご飯を食べて大好きだという宮崎駿の「魔女の宅急便」を一緒に見たらもう9時過ぎ。駅まで送る時には「疲れた」ともらしていたが、本当にもりだくさんの一日だった。
でもわたしも疲れた。お客さんは嫌いじゃないけど、来ている間はハイテンションになるので後でどっと疲れが来る。この日は姫はボランティア、上王子はわたしの父の田舎へ行ってしまったので、一人残った下王子がずいぶん手伝ってくれた。あまりにもかいがいしいので心寧くんも感心して
「いつもこんなに手伝ってくれるのですか?」
心寧くんは話し言葉はたどたどしいものの、書き言葉は達者でメールもずいぶんマメにしてくる。3回に一回くらいしかレスしてこなかったポールとはこんなところもずいぶん違う。やっぱりお国柄なのかなあ。
8月7日
生でも見えない
今夏、姫は連日ボランティアに出かけている。介護方面ではなく、卓球関係。高校総体の卓球大会が今年は神戸で開かれる。それでお手伝いに兵庫県内の各校から数名が狩りだされることになったらしい。
姫は受付でパンフレットを売ったりする仕事。アルバイト料は出ないけれどお弁当とお茶、交通費は出る。このボランティアにはもうひとつ特典があって休憩時間には全国から選抜できている選手の試合が見れること。そう、全日本代表で現在高校生の松平健太選手や石川佳純選手の試合が生で見れるのだ。それ以外にも全国から集まってきた強豪の試合を見れるというのは、なかなか普段ない機会なので姫は毎日いろんな選手の試合を見ていろいろ話をしてくれていた。で、その流れで
「お母さんも来たらいいよ。誰でも見れるんだから」
というので予定にはなかったが、急きょ思い立って部活終わりの下王子も連れてグリーンアリーナ神戸へ向かった。
いや、すごかった。
この会場には以前にも姫の試合を見に来ていたのだが、全国大会ということでまず会場の外に物品販売のテントがずらり。選手以外にも応援の父兄などがつめかけ、広い客席もほとんど空きなしの状態。
 
アリーナが卓球台で埋め尽くされているのは圧巻(左)テントで販売されていた卓球クッキー(右)
まずは外のテントを一回り見てから姫の働く受付へ。お菓子を差し入れしたのだが、受付では飲食禁止だそうで、姫はちょっと席を離れてぱぱぱっとほおばっていた。
さて試合。世界卓球をテレビで見た時に「球速すぎて入ったのかどうなのかわかんない」場面が結構あったのだが、生で見ても同じだった。
なにしろ速い。
スマッシュをスマッシュで打ち返す。これがもう5,6回は当たり前に続くのだが、いったいどれが決め球になったのか全然わかんなかった。アウトだと思ったらインだったし、インだと思ったらアウト。オペラグラスも持って行ったのだが、拡大して見てもわかんない。とにかくものすごいハイレベル。
 
石川選手はテレビと同じ印象(左奥)可愛いけど強い!松平選手(右奥)は思っていたより小柄だった。
石川選手の方は圧倒的に「強い!」という感じだったが、松平選手の方は苦戦していた。これにもびっくり。だってプロまで入れた全日本の代表になっている選手が接戦なのだ。日本の卓球界のレベルってすごいなあ、と感心した。松平選手は名前からマツケンと呼ばれることもあるが、ジャニーズばりのイケメンで姫も
「あいさつされただけで泣き崩れている子がいた」
と驚いていたが、オーラは確かにあると思った。応援の仕方、ユニフォームのセンスなど各校いろいろ違ってそれを見ているだけでも面白かった。しかし姫が「全国大会」を一番実感したのは「方言」だとか。それこそ津々浦々から来ているのでいろんな方言があり、中には2度3度聞き直してもわからない言葉もあったそうで。
お仕事中の姫
日本は広い。
卓球は奥が深い。
ことを実感しちゃったよ。
8月6日
予習済み
最近どうも体がだるいし、夜は眠れない。夜眠れないのは上王子のことでいろいろストレス抱えているからだと思っていたが、どうも違うということに今日気づいた。
どうやら更年期が始まっているようなのだ。
不眠だけならストレスかと思うが、顔のあたりがかーっと熱くなる「のぼせ」の状態が時々あることに気づいてしまった。この感覚は前にも味わったことがあるのでまず間違いないと思う。
子宮筋腫のホルモン治療をしたとき、注射で生理を止めたらまずこの「のぼせ」が始まり、続いて不眠、そして強烈な吐き気に襲われた。手術で子宮を摘出してからはいつホルモンが自然に止まるのか、更年期がいつ始まるのかびくびくしていたものだったが、最近はとんと忘れていた。
いつかは絶対に来るこの更年期。思えば前兆はいろいろあったのだが、上王子のことでバタバタしていて見逃してしまっていた。でも気づいていたとしても自分で止められるもんじゃないから仕方ないんだけどね。
あーついにきちゃったか、という感じ。吐き気だけはできれば弱めだといいんだけどな。
8月4日
校庭を脱出!
その昔、あることでくよくよと悩んでいたら、ある人に
「悩み方が閉鎖的だよ。校庭をただぐるぐる走り回ってるだけみたい」
と言われたことがある。今回の上王子についての悩みも限りなくそれに近いかも。出口が見えない。どこまで走ったらいいかわからない。そんな状況を打開しようと先週行った講演会。そしてそこで相談センターを知り、今日、上王子と一緒に相談に行った。
結果的に「行ってよかった」
最初は「行きたくない」と言っていた上王子。わたしもその気持ちはわかるのだが、センターからは「本人と一緒に来てください」と言われていたので説得して連れて行った。でも結果的に彼にとっても良かった。
面接は親子一緒で、センターの人はわたしに成育歴などを聞いた後で上王子にいくつか質問をしたのだが、わたしが思った以上に上王子はよくしゃべった。大学でうまくいかなかったこと。アルバイトのこと。ゲームのこと。
きっと上王子にとっても家族以外の人と話をしたのは久しぶりだったと思う。わたしが言ったら反発するようなことにも素直に耳を傾けていた。
センターの人がすすめてくれたことはふたつ。ひとつは本人の適性を知るための検査を職業センターで受けたらどうか、ということ。もうひとつは心理検査を相談センターで受けてみること。でもその前に「なぜアルバイトの面接で落ちるのか」を解決するために次回は「面接の練習」をやってみましょう」とも言ってくださった。
とりあえず今しておくべきことは就業に備えて昼夜逆転の生活を改めること。週に一回のテニススクール(上王子は先月から通い始めていた)はとてもいいルーティーンなので長く続けられるように、ということだった。
帰りに「今日はためになった」とつぶやいた上王子。そんな彼を見られただけで行った価値があったと心から思った。わたし自身も中退後初めて不安な気持ちを正面から受け止めてもらい、すっきりした感じ。狭い校庭を脱出して広い世界に飛び立つきっかけになるかもしれない。期待しようっと。
8月3日
バンザイ!
朝から動物病院へ。
アレックスの姿を見るなり、先生が
「よかったですね。元気になりましたね」
そうなのだ。
まさに劇的といっていい回復ぶり。先週連れてきた時は呼吸困難で夜もよく眠れず、食欲もなく、ぐったりしていたのに今日はちゃんと自分で歩いて車に乗ったし、診察室にも歩いて入った。ちょっとだけ診察して
「はい、大丈夫。腹水とれてますからね」
あとは薬を状況に応じて増やしたりしながら様子を見ればいいとのこと。思わず
「ありがとうございます。先生のおかげです」
と最敬礼してしまった。この獣医さんには本当に何度も助けられている。子犬の時はひどい風邪を治してくださったし、交通事故の後も眼球がぐらぐらするようなひどい後遺症を治してくださった。そして今回も正直わたしは覚悟していたのだが、先生は「水さえとれれば安定しますよ」とおっしゃっていた。
そしてその言葉通りの回復ぶりだった。診察を受けた当日はぐったりしていておしっこも無理やり抱っこして外へ連れて行ってさせていたが、2日目からは自分で行くようになり、3日目には自分で階段を上って2階まであがるまで元気になった。階段を上って来た時は本当に驚いた。
「すごいねえ。階段のぼれたねえ」
となでなですりすりしてわたしが大喜び。アレックスもぴこぴこ尻尾を振っていた。
以前テレビで自称、動物の気持ちがわかる霊能力者の女性が重症のレトリーバーの家族の依頼で、気持ちを読み取っていたが、ほんとかどうか知らないけれど、そのわんこは
「なぜみんな悲しそうなのか、それがとても気になります。前は皆幸せそうだったのに最近はわたしを見るとみんな悲しそうで、わたしも辛いです」
これってある意味真実かもしれない。アレックスもわたしが病気で寝ていると必ずそばにきて「どうしたの?」という顔をしていた。犬って人の顔色や調子を読み取る能力があるのかも。
だからこれから先、またアレックスの具合が悪くなってもなるべく笑顔でいようと思う。アレックスにとっては絶対そのほうが幸せだと思うから。
久々のツーショット
皆様、お祈り、励まし、本当にありがとうございます。
8月2日
中止
姫も下王子も朝から試合。特に姫は一年に一回のカトリック球技大会。一年で一番盛り上がる大会なのだが、起きてきてすぐ
「警報出てるって?」
とテレビをつけた。携帯に「自宅待機」の知らせが来ていたのだそうだ。その時点では降っていなかったが確かに大雨洪水警報が出ているとテレビでも報道されていた。
姫の試合は結局昼前スタートになったが下王子の試合は中止。もうひとつ中止になったものがある。
この日は本当なら花火大会の日だった。
しかしこれも昼前に町内会放送があり「川が増水して危険なので中止になりました」。花火大会は毎年河川敷で行われる。河原にはたくさんの車が停まり、屋台もたくさん出て賑わうイベントなのだが、増水して水浸しになれば河原に入ることも危険になる。順延でなくて中止なのがちょっと残念だけど仕方がない。
夕方リズのお散歩がてらちょっと河原を覗いてみたが、確かに水量は増えていたが、河原にまでは溢れていなかった。中止を知らない人々が間違ってこないように警備員があちこちで「中止」の看板を掲げている。もう予定に入れていたのだろう。浴衣姿の女の子たちが「せめて手花火でもしよう」とぼやきながら何人か来ていた。
花火=夏、という感じなので、ないとなんだか拍子抜け。雨のせいで朝晩涼しいのは助かるんだけどね。
8月1日
目には見えない
「本当に大事なものは目には見えないんだ」
と言ったのは「星の王子さま」だけど、最近目に見える障害と目に見えない障害のことについてよく考える。目に見える障害というのはたとえば足が不自由とか、片腕がないとか。目に見えない障害というのは一見して分かりにくいもの。耳が聞こえないとか、自閉症とか。
体の傷、心の傷というのともちょっと似ているかもしれないが、目に見える障害は周りの理解が得やすい。それから「できないこと」がはっきりしているから、どこをどう補えばいいのかがわりと明確だ。
でも発達障害とかうつ病とか、そういう目には見えない障害や病気というのは、「どこがどうできないのか」「どう補えばいいのか」が非常にわかりにくい。うつ病も「治る」と言われているけれど、今その人がどの段階にいるのかなんて正確には医者だって判断できないんじゃないだろうか。人の心の中というのは、井戸の底を見るみたいに果てしない闇の中にあるのだから。
見えないから手探りで進むしかない。それが不安でありストレスでもある。本人もそうだろうが、親のわたしも今、非常に強いストレスを抱えている。いつになったら進む道がわかるのか。どんなサポートをしてやればいいのか。いつまで我慢すればいいのかがさっぱりわからない。目標もなければゴールもない。でも治る保証のない病気にかかった人も皆同じ苦しみを抱えながら生きている。だから頑張らなければいけない。そうなんだけど。頭ではわかるんだけどね。
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